日本ではなかなか目にすることがないものも多い南国果物のトロピカルフルーツ。
年中食べることができるものから、旬の時期だけ市場に出回るものまで、様々なものがあります。
この記事ではマレーシアで購入できる南国フルーツの詳細について紹介します。
目次
マレーシアで購入できるトロピカルフルーツ一覧
熱帯や亜熱帯気候で育つ色鮮やかな果物のトロピカルフルーツ。
マレーシアで購入できるトロピカルフルーツには、マレーシア原生のものから海外原生のものまで様々なものがあります。
マレーシアで食べるべき果物の旬の時期
旬を持つ果物のなかでも、
- ドリアン
- マンゴスチン
- ランブータン
- マンゴー
…はマレーシアで食べるべきフルーツで、ドゥク・ランサ・ドコンもおすすめです。
ドリアン、マンゴスチン、ランブータン、ドゥク&ランサの旬はほぼ同じで、年に2回。
メインシーズンは6月〜8月です。(その年によって7月〜9月くらいになることもあります)
この時期は市場、スーパー、露店で様々なローカルフルーツを目にする機会が多くなり、一層華やぎます。
また、メインシーズンと比較すると量は少なくなりますが、11月下旬または12月〜1月ごろにかけても旬の時期(小シーズン)があります。
ドリアン
- 英語名:Durian
- 中国語名:榴槤(Liúlián)
- マレー語名:Durian
「フルーツの王様」と形容されるドリアン。
強烈なにおいを放つことから毛嫌いされるケースがあるものの、好きな人はとことんその豊かな香りと味の虜になる魅惑的な果物です。
価格はピンキリで、1キロあたり日本円で数千円する高額なものから、数百円程度で購入できる手頃な価格のものまで様々です。
メインシーズンは6月〜8月。
11月〜1月ごろにも旬があるものの、メインシーズンと比較して量は少なめ。
マンゴスチン
- 英語名:Mangosteen
- 中国語名:山竹(Shānzhú)
- マレー語名:Manggis
「果物の女王」と呼ばれるものが南アジア原生のマンゴスチン。
マンゴスチンは万人受けする果物です。
メインシーズンは6月〜8月。12月〜1月ごろにも小シーズンあり。
ランブータン
- 英語名:Rambutan
- 中国語名:紅毛丹(Hóngmáodān)
- マレー語名:Rambutan
マレー語で髪を意味するrambutという言葉が由来になっている果物がランブータン。
もじゃもじゃとした毛を彷彿とさせる見た目が特徴です。
メインシーズンは6月〜8月。11月〜1月にも小シーズンあり。
マンゴー
- 英語名:Mango
- 中国語名:芒果(Mángguǒ)
- マレー語名:Mangga
マレーシアには様々な種類のマンゴーがあります。
日本でよく知られているマンゴーのアップルマンゴー。
マレーシアで栽培されている最も有名なマンゴーのHarumanis(ハルマニス)。
実際口にしてみると、ほかのマンゴーよりも甘みと香りが強い…と感じています。
マンゴーには旬があるものの、マレーシアのスーパーで販売されているマンゴーには輸入品が多く、1年を通じて購入が可能です。
輸入品のマンゴーはタイからのものが多い…という印象があります。
スーパーでよく目にするマンゴーは、
- Mango Susu
- Golden Phoenix Mango
- Mango Gold Lily(Golden Lily)
- Farlan Mango
…など。
ゴールデンフェニックスマンゴーはマレーシアで育てられた商品もありますが、ほかはタイからの輸入品がほとんどです。
ハルマニスの収穫時期は4月〜6月。スーパーにはタイ産の輸入もののマンゴーも多く、1年を通して購入が可能。
ランサ / ドゥク / ドコン
- 英語名:Lanzones
- 中国語名:-
- マレー語名:Langsat / Duku / Dokong
東南アジア原生の果物であるLangsat(ランサ)、Duku(ドゥク)、Dokong(ドコン)。
Duku・Langsat・Dokongもドリアンやマンゴスチンのようにシーズナルな果物なので、旬の時期に食べたい果物です。
メインシーズンは6月〜8月。11月〜2月ごろにも小シーズンあり。
ランサやドゥクはセンダン科に属する一方、龍眼はライチ&ランブータンと同じムクロジ科の植物の果実になります。
ジャックフルーツ(パラミツ)
- 英語名:Jackfruit
- 中国語名:波罗蜜(Bōluómì)または菠蘿蜜
- マレー語名:Nangka
ジャックフルーツ(パラミツ)はインドやスリランカが原産であると言われるフルーツです。
マレー語でNangka(ナンカ)と呼ばれている果物で、一度見たら忘れられないようなインパクトのある大きさがあります。
少しドリアンに似ているところがありますが、別のものになります。
ジャックフルーツはとにかく大きいので、ジャックフルーツをそのままの状態で販売しているケースはあまりなく、小分けにパックされたものがスーパーで販売されているケースが多いです。
ドリアンほど強烈な香りではありませんが、ジャックフルーツも独特の香りを放ちます。
味も食感もドリアンのようなクセはなく、甘くて食べやすい果物です。
コパラミツ
- 英語名:(英語でもマレー語のままCempedakと呼ぶ)
- 中国語名:小波罗蜜(Xiǎo bōluómì)、または小菠蘿蜜、榴梿蜜(Liú lián mì)
- マレー語名:Cempedak
ジャックフルーツに非常に似た果物にCempedakというものがあります。
Cempedakは東南アジア原産の果物で、ジャックフルーツと比較すると、大きさはCempedakの方がやや小さめで、ねっとりとした食感をしています。
Cempedakは手頃なサイズ感のものもあるので、露店やスーパーでそのままの状態で販売されています。
Cempedakはそのまま食べるほか、衣をつけて揚げ物にして食べる形も定番です。
ジャックフルーツは1年を通じて購入が可能。Cempedakには旬がありメインは7月〜9月頃。11月〜2月にもシーズンあり。
サワーソープ(サワーソップ)
- 英語名:Soursop
- 中国語名:紅毛榴蓮(Hóngmáo liúlián)
- マレー語名:Durian Belanda / Durian Mekah
見た目はドリアンに少し似ているところがあるSoursop。
中米や南米を原産とするSoursopですが、マレーシアでも栽培されているので、市場やスーパーで目にします。
Soursopは熟したものをそのまま食べても美味しいものの、ジュースにしてもすごく美味しい果物です。
また、Soursopは抗酸化物質を豊富に含むことから、一部の人に注目されている果物でもあり、Soursopの葉をお茶にして飲んでいる人もいますが、科学的根拠が乏しいということでその効果を疑問視している専門家もいます。
1年を通じて購入が可能。
釈迦頭(しゃかとう)/ バンレイシ
- 英語名:Custard Apple / Sugar Apple
- 中国語名:蕃荔枝(Fānlìzhī)
- マレー語名:Buah Nona
仏像の頭のように見えることから釈迦頭として親しまれている果物です。
釈迦頭(しゃかとう)はSoursopと同じバンレイシ科の植物で、クリームのような独特の食感と強い甘みが特徴です。
果皮が赤っぽい紫色をした赤釈迦頭(レッドアテス)もあり、緑色の果皮をした一般的な釈迦頭と比較して珍しいものになります。
フローラルで蜜のような香りに加え、砂糖のような甘さとカスタードのような食感があり、釈迦頭を一口食べてみると「カスタードアップル」や「シュガーアップル」と名付けられた理由がわかります。
1年を通じて購入が可能。
ポメロ(ブンタン)
- 英語名:Pomelo / Shaddock
- 中国語名:柚子(Yòuzi)
- マレー語名:Limau Bali(またはLimau TambunやLumau Abongなど)
東南アジア原生のポメロ。
グレープフルーツの「祖先」と言われる果物です。
マレーシアにはポメロの産地が色々なところにあり、なかでもイポー(Ipoh)が有名で、Tambun Pomeloが人気の品種になっています。(Tambunはペラ州にある地名で、ポメロの産地として有名な場所です)
ポメロの産地に近い場所にある高速のサービスエリアでもポメロを販売している光景をよく目にします。
分厚い皮のなかにはグレープフルーツに近い見た目をした果実が入っています。
グレープフルーツほどの酸味がなく、あっさりした甘さを持つポメロ。
品種によって、白っぽい果肉、赤っぽい(オレンジ色)の果肉を持つものなど様々です。
台湾においてポメロは文旦という呼称で親しまれている果物で、日本ではザボン、ボンタン、ブンタンなどと呼ばれています。
8月〜10月。1月〜3月。通常、中秋節や春節の時期を前に目にすることが多くなる果物。
レンブ
- 英語名:Rose Apple / Wax Apple / Honey Apple
- 中国語名:蓮霧(Liánwù)
- マレー語名:Jambu Air / Jambu Madu
シャリシャリとした瑞々しい食感を持つレンブ。
マレー半島原産のフルーツです。
その味は水分多め&糖度控えめの梨というイメージで、非常にあっさりしたテイストで、さらっと食べることができます。
レンブはパイナップル・Jicama(ヒカマ)・きゅうりなどの食材とプローンペーストをミックして作るペナンスタイルのRojak(ロジャッ)にもよく使われている素材です。
3月〜5月。8月〜11月ごろ。ただし、タイやインドネシアからの輸入品もあり、旬の時期以外でも購入可能。
チク(サポディラ・サポジラ)
- 英語名:Sapodilla
- 中国語名:人心果(Rénxīnguǒ)
- マレー語名:Ciku
メキシコ原生と言われるチク。
大きなサイズのCiku Kingというものもあります。
その樹皮にラテックスを含むチクはチューインガムの原料としても知られています。
チクは一見「これ果物なの?」という風貌をしていますが、皮を剥いてみるとなかには深い甘みを持つ果実があります。
味は少しだけ琵琶や柿に似ていて、完熟したチクは黒糖のような濃厚な甘さがあります。
熟したチクは非常に美味しいものの、熟していないチクは非常に強い苦味を持つため、食べるタイミングに注意が必要です。
以前、少し青い状態で食べたことがあるのですが、苦い上、ラテックス(ゴム)のようなベタつく汁が出て喉が締めつけられるような感覚になり、とても飲み込めるようなものではなく、ちょっとしたトラウマ体験だったので、しっかり熟したものを食べることをおすすめします。
年に2回収穫の時期があるものの、1年を通してスーパーでよく見かける。
スネークフルーツ
- 英語名:Snake Fruit
- 中国語名:蛇皮果(Shé pí guǒ)
- マレー語名:Salak
インドネシア原生、東南アジアの様々な国で栽培されている、ヤシ科のスネークフルーツ。
鱗状になっている皮が蛇に似ていることからSnake Fruit(スネークフルーツ)と名づけられています。
ちょっと怖い見た目をしていますが、コリコリとした食感があり、甘くてフローラルな味と香りを持っています。
パッションフルーツ
- 英語名:Passion Fruit
- 中国語名:百香果(Bǎixiāngguǒ)
- マレー語名:-
甘酸っぱくて、コリコリとした歯応えのある食感を持つパッションフルーツ。
アメリカ大陸を原生とする果物です。
そのまま食べても美味しいものの、ヨールグルトに入れたり、パッションフルーツ・オリーブオイル・アップルビネガー・蜂蜜・塩胡椒を合わせて作るサラダドレッシングといったアレンジ方法もおすすめです。
パッションフルーツには皮が黄色味をおびたゴールデンパッションフルーツもあります。
ゴールデンパッションフルーツの方がやや甘くて美味しいと感じています。
1年を通じて購入可能。
バナナ
- 英語名:Banana
- 中国語名:香蕉(Xiāngjiāo)
- マレー語名:Pisang
日本で流通しているバナナの品種とは異なるものが多いマレーシアのバナナ。
マレーシアならではのバナナを購入することをおすすめします。
1年を通じて購入が可能。
アンブラ
- 英語名:Ambarella
- 中国語名:広東語で沙梨と呼ばれている
- マレー語名:Kedondong
甘みがなく淡白、歯応えのある食感を持つアンブラ。
そのまま食べることもできますが、マレーシアにおいてアンブラはそのまま食べるよりもジュースとして口にする機会の方が多いです。
それがアンブラサワープラムジュース。
マレーシアで定番の飲み物で、asam boi(酸梅・サワープラム)を加えていただく形が一般的です。
アンブラジュースは酸味があるものの、飲みやすいように砂糖が加えられています。
さっぱりしているので、脂っこい食事をする時に組み合わせる形がおすすめです。
1年を通じて購入が可能。
パパイヤ(パパイア)
- 英語名:Papaya / Pawpaw
- 中国語名:木瓜(Mùguā)
- マレー語名:Betik
メキシコ南部をはじめ、アメリカ大陸が原生と考えられているパパイヤ。
台湾では木瓜牛奶(パパイヤミルク)として、様々なドリンクスタンドや夜市で販売されている定番のドリンクですが、マレーシアではパパイアミルクはそれほどポピュラーではありません。
1年を通して購入が可能。
ドラゴンフルーツ(ピタヤ)
- 英語名:Dragon Fruit / Pitaya
- 中国語名:火龍果(Huǒlóngguǒ)
- マレー語名:Buah naga
サボテン科に属する植物の果実であるドラゴンフルーツ(ピタヤ)。
メキシコや中南米原産の果物ですが、マレーシアでも栽培されています。
コロンと丸みを帯びた形状は赤のドラゴンフルーツ、シュッと細長い形をしているものが白のドラゴンフルーツになります。
赤の方が甘みが強く、白いドラゴンフルーツはあっさりした甘みを持っています。
レッドドラゴンフルーツはパイナップル、キウイ、レモンなど酸味のあるものと組み合わせてスムージーにすると美味しいです。
ピタヤには赤と白以外に、イエローピタヤと呼ばれる黄色いものもあります。
マレーシアのスーパーなどで取り扱っているドラゴンフルーツは赤または白が大半ですが、エクアドルなど南米産のイエローピタヤを販売しているお店も一部あります。
赤と白のドラゴンフルーツは1年を通じて購入が可能。
タマリンド(アッサムジャワ)
- 英語名:Tamarind
- 中国語名:羅望子(Luówàngzǐ)
- マレー語名:Asam Jawa
アフリカの熱帯エリアが原産とされ、世界の熱帯エリアおよび亜熱帯エリアで栽培されているタマリンド。
普通に食べる果物ではありませんが、インド料理に加え、マレーシアの料理に欠かせない食材がタマリンドの果実です。
Asam Laksa(アッサムラクサ)、Asam Pedas(アッサムプダス)、Asam Prawn(アッサムプローン)、Acar(アチャー)をはじめ様々な料理の酸味づけに使います。
また、チャツネを作ったり、スパイスでカレーを作る際に、トマトの酸味が足りないな…という時に味のアクセントとして使うこともできます。
マレーシアのスーパーでは生のタマリンドのほか、外皮を取り除いた種つきのもの、さらにそこから種を取り除いたペースト(ピューレ)状のアッサムジャワが販売されています。
1年を通じて購入が可能。(タマリンドペーストがスーパーで販売されている)
ココナッツ(ヤシの実)
- 英語名:Coconut
- 中国語名:椰子(Yēzi)
- マレー語名:Kelapa
ココナッツオイル・ココナッツジュース・ココナッツミルク・ココナッツフレークなど、様々な形で活用されるココナッツ(ヤシの実)。
熟していないココナッツはココナッツジュースとして飲んだり、白い部分のコリコリした固形胚乳をそのまま食べます。(スプーンでくり抜いて食べることができます。)
ココナッツジュースは飲食店で提供されているほか、市場や露店、スーパーでも購入できます。
冷蔵庫でキンキンに冷やして飲むココナッツジュースは最高に美味しいです。
一方、熟したココナッツはココナッツミルクとして活用され、ココナッツミルクはカレーやココナッツライスのNasi Lemakなどの料理、クエに使われます。
1年を通じて購入が可能。
スターフルーツ
- 英語名:Star Fruit / Carambola
- 中国語名:楊桃(Yángtáo)
- マレー語名:Belimbing
カットすると断面が星に見えるスターフルーツ。
「甘くて美味しい!」というよりも、どちらかと言うと淡白で酸味を持ちます。(「まずい!」と感じるケースもよくあります。)
そのまま食べることができるほか、ホーカーセンターなどに行くと、スターフルーツジュースとして提供しているところもあります。
4月〜6月、10月〜12月ごろ。
グアバ
- 英語名:Guava
- 中国語名:芭樂(Bālè)
- マレー語名:Jambu Batu
メキシコ南部や中央アメリカや南アメリカの北部、カリブ海原産だと言われているグアバ。
熱帯や亜熱帯エリアで栽培されているトロピカルフルーツです。
グアバは皮ごと食べることができます。
グアバにはピンク色をしたピンクグアバもあり、ジュースにすると美味しいです。
マレーシアには珍しいグアバとして、白でもピンクでもない赤いグアバのRed Malaysian Guavaもあります。
ピークは1月〜3月および10月〜12月であるものの、1年を通じて購入が可能。
スイカ
- 英語名:Watermelon
- 中国語名:西瓜(Xīguā)
- マレー語名:Tembikai
原産はアフリカであると考えられているスイカ。
マレーシアにおいて様々な品種が栽培されています。
また、マレーシアのスイカはとても安いので、フレッシュフルーツジュースに使われる定番の果物です。
上記画像のスイカはBlack Beauty Watermelon(ブラックビューティーウォーターメロン)。
中国語で黑美人西瓜と呼ばれているもので、一般的なスイカと比較して黒色が強めの濃い緑色をしていて、やや小ぶりでラグビーボールのような楕円形をしているところが特徴です。
左側が一般的なスイカ、右側にあるものが黑美人西瓜。
1年を通じて購入が可能。
パイナップル
- 英語名:Pineapple
- 中国語名:マレーシアでは黄梨(Huánglí)<*台湾では鳳梨、中国&香港では菠蘿と呼ぶ>
- マレー語名:Nanas
パイナップル=Dole(ドール)というイメージがあるものの、マレーシア産のパイナップルにはSarawakやJosapineをはじめ色々な品種があります。
1年を通じて購入することが可能。
まとめ:南国フルーツが安くて美味しいマレーシア
旬の時期に食べる果物の美味しさは格別です。
特に6月〜8月はマレーシアならではの南国フルーツがたくさん登場する時期で、美味しい旬の果物が堪能できる楽しいシーズンになります。
以上、マレーシアの果物についての紹介でした!