- ユネスコ世界文化遺産として登録されたジョージタウン
- ユネスコ生物圏保存地域に指定されたペナンヒル
…があるマレーシアのペナン島。
東洋の真珠(the Pearl of the Orient)
と形容されるペナン島は、歴史ある街並みと豊かな自然溢れる環境に恵まれた魅力的な場所です。
この記事ではジョージタウンを中心に、ペナン島のおすすめの観光スポット情報をまとめて紹介します。
マレーシア・ペナン島の由来と概要
ペナン島の観光スポット情報に触れる前に、ペナン島の概要について簡単に紹介します。
ビンロウの木が由来
マレー語でPulau Pinang(プラウ・ピナン)と呼ばれるペナン島。
Pulau Pinangは、
- Pulau(プラウ)=島
- Pinang(ピナン)=檳榔
…という2つの言葉で構成される言葉です。
Pulau Pinangを直訳すると、
檳榔の島
これがペナン島の語源になります。
檳榔は椰子の一種の種子で、中国語でBīnláng(ビンラン)と呼ばれています。
ペナンを意味する中国語の名前
その昔、中国語で檳榔嶼と呼ばれていたペナン島。
嶼は小さな島を意味する言葉で、檳榔嶼は「檳榔の島」という意味になります。
Price of Walesと名づけたフランシス・ライト
ペナン島の歴史を語る上で、重要な人物はフランシス・ライト。
1786年にペナン島に上陸したフランシス・ライトは、島をPrince of Wales Island(プリンスオブウェールズ アイランド)と名づけたことで知られています。
ジョージ3世とジョージタウン
フランシス・ライトがペナン上陸後、すぐに築いた要塞がフォート コーンウォリスで、その周辺に形成した街を当時のイギリス国王であったジョージ3世にちなんでGeorgetown(ジョージタウン)と名づけました。
これがペナン州の州都であるジョージタウン(中国語表記は喬治市)になります。
ペナンはどんなところ?その魅力は?
ペナン島の魅力を挙げるとキリがないものの、代表的なポイントを挙げると、
- 歴史ある街並みと建造物
- 豊かな自然
- ビーチリゾート
- グルメ天国
- プラナカン文化
…このあたりになります。
山と海、歴史ある街並みが広がるグルメ天国
これがペナンです。
また、ペナン島には古い時代に中国の福建省から移住した人が多く、福建の言葉や文化、そして伝統が今も色濃く残っているところもその特徴です。
ペナンの治安は良い?
マレーシアのなかでも、ペナンは治安が良い都市として知られています。
ペナン島の地図と主要観光スポットマップ
ペナン州は島とマレー半島側にあるエリアで構成されていますが、ペナン観光のメインは島側になります。
島をざっくりとエリアに分けると、
- Georgetown
- Gurney&Pulau Tikus
- Tanjung Tokong&Tanjung Bungah
- Batu Ferringhi
- Teluk Bahang&Penang National Park
- Balik Pulau
- Bayan Lepas&Gelugor
- Jelutong
- Air Itam&Farlim
…に分類することができます。
観光客が足を運ぶことが多い主要エリアは、
- ジョージタウン
- ガーニー
- バトゥフェリンギ
- ペナンヒル
…になり、はじめてペナン島を訪れる時は、これらのエリアに焦点を当てる形がおすすめです。
世界遺産の街、ジョージタウンの観光マップ
ペナンの州都であるGeorgetown(ジョージタウン)。
ペナン島観光の中心と言える場所が世界文化遺産に認定されたジョージタウンで、多くの観光スポットがあります。
古くから街の中心部であった場所であることから、歴史ある建築物が多いエリアになります。
壁画(ストリートアート)
ジョージタウン観光の定番人気は壁画。
著名なアーティストのものから無名アーティストのものまで、数多くの壁画がジョージタウンの街に描かれています。
プラナカンマンション
ペナンのプラナカンについて学びたい時におすすめのスポットが、ペナンプラナカンマンション。
豪華なプラナカンのアンティークコレクションが揃っている場所です。
チョンファッツィ・マンション
通称、ブルーマンションと呼ばれるチョンファッツィマンション。
チョンファッツィマンションもプラナカン文化を学ぶことができる場所です。
ブルーマンションはガイドさんの説明がすごく良いので、ツアーはかなり楽しいです。
クーコンシー
邱一族のクランハウスである邱公司(クーコンシー)。
ペナンの福建5大姓である、邱(Khoo/クー)・謝(Cheah/チャー)・林(Lim/リム)・陳(Tan/タン)・楊(Yeoh/ヨー)のうち、邱公司は謝公司と並び最大級の規模を誇るクランハウスとして知られています。
クランジェッティー
水上集落があるクランジェッティー。
最大規模の水上集落である姓周橋(チュージェッティー)のほか、林(Lim/リム)、李(Lee/リー)、陳(Tan/タン)、楊(Yeoh/ヨー)一族などの水上集落があり、これらを総称してClan Jetties(クランジェッティー)と呼んでいます。
エスプラネード
海岸線沿いにある遊歩道や芝生が広がる公園などがあるエスプラネード。
このエリアは1876年にフランシス・ライトが上陸した場所として知られ、要塞のほか、タウンホールやシティホールがあります。
シティホール
イギリスに統治されていた歴史を持つペナンには、様々なコロニアル様式の建築物があります。
シティホールもその1つで、すぐ横にはタウンホールがあります。
コーンウォリス要塞
エスプラネードに隣接する場所に形成されたコーンウォリス要塞。
要塞のなかには大砲や弾薬庫、チャペルなどがあります。
クイーンビクトリア・メモリアル時計台
要塞の近くにそびえ立つクイーンビクトリア・メモリアル時計台。
ビクトリア女王の在位60周年を記念して、ペナンの富豪が建てた歴史ある時計台になります。
コムタ
複合施設のKomtar(コムタ)。
1980年代に作られた高層ビルで、ペナン州の行政オフィスを中心に、バスターミナルやリテールストアなどが入っています。
コムタはかつて繁栄していた過去を持つ一方、現在は廃れてきている感が正直否めません。
しかしながら、ガラス張りのスカイウォークをはじめ、インドアテーマパークのThe TOPなど、近年新たに作られたアトラクションもあり、現在もペナンのアイコンと言える存在感を示すビルになります。
ハーモニーストリート
ハーモニーストリートの異名を持つJalan Masjid Kapitan Keling。
教会、モスク、中国寺院、インド寺院が連なっている通りで、どれも200年近くまたは200年以上の歴史を持つ、ペナンで最も古いと言われる宗教施設がある場所になります。
Jalan Masjid Kapitan Kelingの近くには、リトルインディア(インド人街)があります。
ペナンヒル
ユネスコの生物圏保存地域に登録されたペナンヒル。
ペナンヒルへのアクセスはケーブルカーが便利ですが、周辺にトレッキングコースがたくさんあるため、ハイキングでアクセスすることも可能です。
ケーブルカーでペナンヒルに登ったところにあるThe Habitat Penang Hill。
ペナンの豊かな自然に触れることができるスポットです。
ペナンヒルから見える市街地の眺め。
植物園
ちょっとした散策をしたい時におすすめのスポットはペナン植物園。
ペナン植物園もユネスコの生物圏保存地域の指定エリアに含まれていて、緑溢れる場所になっています。
極楽寺
ペナンヒルの近くにある極楽寺。
巨大な観音菩薩のほか、様々な寺院があるお寺です。
春節に行われる極楽寺のライトアップは壮観です。
バトゥフェリンギ
ペナンのリゾート地として有名なBatu Ferringhi(バトゥフェリンギ)。
バトゥフェリンギは海の透明度が高いわけではないので、泳ぐよりもビーチリゾートの雰囲気を楽しむ場所になります。
一部のマリンアクティビティも可能ですが、夕暮れ時にビーチに座って、のんびりする…というような時間の過ごし方がおすすめです。
付近にナイトマーケットがあります。
ガーニーベイ
ガーニーエリアで進められている開発プロジェクトにより誕生したGurney Bay(ガーニーベイ)。
2024年2月初めに、第1フェーズで完成したエリアがオープンし、多くの人が足を運んでいます。
日中はすごく暑いものの、夜は気持ち良く散歩できます。
ガーニードライブ
ペナンを代表する屋台街のガーニードライブ。
将来的には上記で紹介したガーニーベイに移転する予定になっています。
ガーニードライブ以外にも、Red Garden、New Lane、Presgrave Street、Pulau Tikus、The Jetty Food Courtなど、色々なホーカーセンターがありますが、ガーニードライブは観光客が多めのホーカーセンターになります。
ストレーツキー
Tanjung Tokong(タンジュン・トコン)にあるStraits Quay(ストレーツ・キー)。
埋め立てにより作られた場所で、モールやサービスアパートメントがあります。
E&O(Eastern & Oriental)グループがストレーツ・キーのデベロッパーになっていて、ここ過去10年間において、着々と開発が進んでいるエリアになります。(なお、ガーニーベイの開発もE&Oグループが担っています)
なお、ジョージタウンエリアにあるE&Oグループが経営するイースタン アンド オリエンタル ホテルは、ペナンの人気宿泊施設になります。
ストレーツキーにあるマリーナエリアにはヨットが停泊していて、地中海のような雰囲気があるエリアになります。
海沿いにウォーキングを楽しむこともでき、エスプラネードとは異なる雰囲気を持つ心地良い場所です。
エントピア
Teluk Bahangにあるエントピア(バタフライファーム)。
蝶をはじめとする昆虫に興味がある人や子供が楽しめる場所です。
エントピアのすぐ近くにEscapeがあるので、身体を動かすことが好きなアクティブな人は足を運んでみても良いかもしれません。
トロピカルスパイスガーデン
様々なハーブやスパイスがあるトロピカルスパイスガーデン。
エントピアと同じTeluk Bahangにある施設です。
Balik Pulau
のどかな雰囲気溢れるBalik Pulau。
Balik Pulauで有名な食べ物はSiam Laksa(シャムラクサ)やナツメグ。
また、ドリアン農園が多いことでも知られています。
ペナン島へのアクセス方法
ペナン島へのアクセス方法は、飛行機や自動車のほか、バスや鉄道にフェリーを組み合わせる形など色々な方法がありますが、旅行者の人に便利な交通手段は飛行機になります。
飛行機の場合
ペナン島の空の玄関であるペナン国際空港。
Bayan Lepasにある空港は、国際線と国内線の双方が乗り入れています。
自動車を運転して行く場合
ペナン島には自動車でアクセスすることもできます。
クアラルンプールからペナン島までの距離は355km程度あり、所要時間は運転速度により変わりますが、ノンストップで運転して高速利用で約4時間〜4時間半です。
ただ、途中で休憩を挟むと、5時間以上かかることが一般的ですが、ローカルの人はクアラルンプールとペナン間は車移動する人が多いです。
また、ホリデーシーズンは渋滞することが多く、事故があったりすると、渋滞するので、もっと時間がかかります。
島と半島を繋ぐ橋
車でペナン島にアクセスする場合、島とマレー半島と島を繋ぐ橋を利用する形になります。
橋は2つあり、最初に作られた橋(First Bridge)はペナンブリッジ、2つ目の橋(Sultan Abdul Halim Muadzam Shah Bridge)はセカンドブリッジと呼ばれています。
1985年にペナンブリッジ、2014年にセカンドブリッジが完成しました。
鉄道でアクセスする場合
マレー鉄道のETSが利用可能です。
クアラルンプールの駅(KL Sentral駅)からペナンまで、停車駅が一番少ないETSの電車(プレミアム)の利用で、4時間15分かかります。
ただ、ペナンの駅は半島側のバタワースにあるため、島へアクセスするには駅(Penang Sentral)からフェリーを乗り継ぐか、あるいは車を利用する形になります。
ペナン島の交通情報
ペナン島内の移動にはバスも利用できますが、時間がかかるケースが多いので、Grab利用をおすすめします。
LRTの建設が2024年にスタート予定
現状、ペナン島内には電車がありませんが、将来的にLRT(ライトレール)が利用できるようになる予定です。
2024年の9月または10月頃から建設が開始、完成は2030年と言われています。
まだまだ時間がかかりますが、LRTが開通するとペナン国際空港からコムタまで電車でアクセスすることが可能になる計画になっています。
まとめ
ペナン島には色々なエリアに様々な観光スポットがありますが、定番の観光エリアはジョージタウン、ペナンヒル、バトゥフェリンギになり、
世界遺産の市街地、自然、ビーチリゾート
…こんな異なる滞在スタイルを楽しむ形がおすすめです。
アトラクション的な観光スポットに行きたい場合は、The TOPのほか、ペナン3Dトリックアートミュージアムや上下逆さま博物館などがありますが、世界遺産の歴史あるスポットをまわり、ビーチでのんびりするという過ごし方が特におすすめです。
以上、ペナンの観光特集でした!