健康志向の人に支持されるオーツ麦(オートミール)。
コトコト煮てポリッジ(粥)にしたり、グラノーラやミューズリーを作ったり、お菓子作りのほか、最近流行りの米化もできる全粒穀物です。
そんな便利なオーツ(オートミール)ですが、実はいくつかの種類があり、用途に応じて使い分けをする形がおすすめです。
この記事ではオーツ麦(燕麦)の種類と違いと見分け方、選び方のポイントについて紹介します。
目次
オーツ(燕麦)とは?

イネ科カラスムギ属の植物であるオーツ(オーツ麦)。
日本語では燕麦(えんばく)と呼ばれています。
別名はからす麦。
オーツ麦の栄養について
オートミールは胚芽が含まれる全粒穀物であることから、精白されたほかの穀物と比較して、
- 食物繊維
- ミネラル
- ビタミン
- タンパク質
…が豊富です。
また、食物繊維の一種であるβ-グルカンが含まれているということで、注目を集めている穀物になります。
オートミールで何ができる?
シンプルに煮て食べることに加え、お菓子作りや料理にアレンジしたり、様々な使い方をすることができます。

オートミールを使った炒飯やお好み焼き、パンケーキ・クッキー・マフィン・パンなど、お米や小麦粉に置き換えて活用することも可能です。
ただ、オーツ麦には色々な種類の商品があり、
- 歯応えを残しやすいもの
- 粘りが出てドロドロしやすいもの
…などの特性があるため、各オーツの種類と特徴を把握しておくと、料理やお菓子作りをする時に役立ちます。
オーツ麦はグルテンフリー?
オーツ麦(オートミール)にグルテンは含まれるの?
…という疑問を持つことがあるかもしれません。
グルテンを含む小麦・ライ麦・大麦とは異なり、オーツ麦(オートミール)自体はグルテンフリーです。
「グルテンフリー」を強調するオートミールがあるのはなぜ?
オーツ麦と一緒に小麦などのほかの穀物も製造している工場のラインや設備の場合、オーツ麦にグルテンを含む穀物が混入してしまうケースがあります。

例えば、上記画像のオーツは小麦、ナッツ、大豆、ミルクなどを含んだ設備のもとで作られているという注記が商品パッケージに印刷されている商品になります。
この場合、小麦が含まれていることから、グルテンが混入している可能性がないとは言えません。
一方、グルテンの混入を避けるためにオーツ専用の製造設備を使い、グルテンフリーであることを検査した上で販売されている商品もあります。

上記画像のオートミールは、企業による品質管理の検査を経て、グルテンフリーとして販売されている商品になります。
グルテンフリーであることにこだわりを持ってオーツ商品を探している場合は、メーカーが検査したと謳っているものを購入することおすすめします。
オートミールの種類と違い+見分け方
ここからは本題であるオートミールの種類について紹介します。
収穫した燕麦から籾殻を取り除いた状態のものをoat groats(オートグローツ)と呼びます。
oat groats(オートグローツ)自体は調理して食べることができますが、調理に長い時間がかかることから、オートグローツを…
- 挽き割る(cut)
- 蒸してから押し潰す(rolled)
…このようにオートグローツを加工して食べやすくしたものが広く販売されています。
一般的によく目にするオーツ商品の種類を大きく分類すると…
- スチールカットオーツ(スティールカットオーツ)
- ロールドオーツ(オールドファッションドオーツ)
- クイックオーツ
- インスタントオーツ
- オートブラン
…このあたりになります。

それぞれ加工度合いが異なります。
①スチールカットオーツ(スティールカットオーツ)

oat groats(オートグローツ)を2〜3個の挽き割りにしたものが、挽き麦のスチールカットオーツ(スティールカットオーツ)。
スチール(Steel)製の刃で挽き割りにすることから、スチールカット(英語の発音でスティールカット)という言葉が名称に使われています。
最も加工が少ない自然な形の全粒オーツ麦です。
ほかのオーツと比較して調理に時間がかかるものの、最もお米の食感に近く、その香ばしさから玄米の味が好き…という場合は抵抗なく食べることができます。
スチールカットオーツでお粥や雑炊などを作ると、お米で作った時と遜色なく抜群に美味しいです。
プチプチとした食感が特徴。オートグローツを挽き割りにしただけの自然な全粒オーツ麦であるため、自然な旨味と香ばしさをしっかり堪能することができる。
調理に時間がかかることがデメリット。
スチールカットオーツ(スティールカットオーツ)は別名でIrish oatmeal(アイリッシュオートミール)と呼ばれることもあります。
オドラムズは創業1845年、170年以上の歴史を持つ有名なブランドです。
②オールドファッションドオーツ(ロールドオーツ)

オートミールの定番と言えば、押麦のロールドオーツ。
籾殻を取り除いたオーツを蒸してから、ローラーで押しのばしたもので、その加工形態からRolled Oats(ロールドオーツ)と呼ばれています。
ロールドオーツはOld Fashioned Oats(オールドファッションドオーツ)と呼ばれることも多く、ある程度しっかりとした厚みを持つオーツになります。
グラノーラ、ミューズリー、クッキー、パンケーキ、オーバーナイトオーツ、米化など、多様な形で活用できる点がオールドファッションドオーツ(ロールドオーツ)の魅力です。
ロールドオーツで作るケーキが好きで気が向いた時に作っていますが、熟したバナナを加えてバナナブレッドにすると、すごく美味しいです。(ドライフルーツ&ココナッツオイル&シナモンを加えても美味しいです。)
大定番のオーツ。ザクッとした歯応えを残すことができる。汎用性が高く活用法に富んでいる。
米化にもお菓子作りにも適したオーツ麦。
❤︎ロールドオーツはオーバーナイトオーツに適しています↓↓↓
③クイックオーツ / クイッククッキングオーツ

籾殻を取り除いたオーツを蒸して、オールドファッションドオーツ(ロールドオーツ)よりも薄く押しのばし細かいフレーク状にしたクイックオーツ(クイッククッキングオーツ)。
調理時間がロールドオーツより短めで、やや粘りが出やすいオーツでもあります。
その一方、調理に手間がかからないので、忙しい朝にオートミールをパパッと食べたい時にとても便利です。
また、お菓子作りに使うことも可能です。(私自身は食感を調整するために、ロールドオーツとクイックオーツをミックスしてお菓子作りをすることが多いです。)
短時間で調理できる扱いが簡単なオーツ。長時間調理すると粘りが出やすい特性を持つ。
④インスタントオーツ

見た目はクイックオーツに似ていますが、クイックオーツよりも細かいものがインスタントオーツ。
その特徴は調理不必要ということで、短時間で準備することができます。
歯応えを残さないドロっとしたポリッジタイプのオートミールを手早く作りたい時に適した種類のオーツになります。
調理の必要がなく、牛乳や植物性ミルクを注いですぐに食べることができる。
インスタントオーツ商品には色々あり、フレーバーつきタイプのものもあります。
⑤オートブラン

オートブランは上記で紹介したオーツとは少し異なるものになります。
燕麦のふすまと呼ばれることもあり、燕麦の外皮になります。
食物繊維とタンパク質はオーツ麦自体よりも豊富です。
オートブランはマフィンやパン、パンケーキ作りに活用できます。
ブランはミューズリーに混ぜる形もおすすめです。
オーツ麦の外皮(ふすま)。栄養面で優れている。細かくパサパサとした食感。
加工度と調理時間の比較

加工度に関しては、スチールカットオーツ(スティールカットオーツ)→ロールドオール(オールドファッションドオーツ)→クイックオーツ→インスタントオーツという形で大きくなります。
調理時間に関しては、スチールカットオーツが鍋で20〜30分程度と一番長く、ロールドオーツは5分〜10分程度、クイックオーツは1〜3分程度。
インスタントオーツに関しては、牛乳などの液体を注いですぐに食べることができます。
オートミール(オーツ麦)の選び方

オーツ麦を使って何を作りたいのか、また求める食感によって、選ぶべきオーツの種類が異なります。
スチールカットオーツ vs ロールドオーツ
米粒に近い食感を求める場合は、プチプチ&つぶつぶとした食感があるスチールカットオーツが最も適しています。(ただし、調理に時間がかかります。)
汎用性が高く調理が比較的楽なオーツということであれば、オールドファッションドオーツ(ロールドオーツ)がおすすめです。
ロールドオーツは調理の仕方によって、ある程度歯応えを残すこともできるため、適度な歯応えを求める時や、米化、お菓子作りに活用したい時に便利なオーツです。
また、ドロドロしにくいロールドオーツは冷蔵庫で冷やして作るオーバーナイトオーツにも適しています。
インスタントオーツ vs クイックオーツ

インスタントオーツとクイックオーツは厳密には異なるものであるものの、食感の面で双方にそこまで大きな違いはありません。
クイックオーツとインスタントオーツに関しては、とにかくさっと食べたい人、柔らかい食感を求める人におすすめのオーツになります。
インスタントオーツは、スチールカットオーツやオールドファッションドオーツと比較すると、加工度合いが大きいため、ナチュラルなものを好む人はインスタントオーツを敬遠する人もいますが、使い方によっては便利なアイテムです。
クイックオーツはレンジでチンして米化すると強めの粘りが出るため、単体で米化するよりもロールドオーツとミックスした上で米化すると日本米に近いやや粘りのある食感になります。

それぞれのオーツと特徴をまとめてみたものがこちら。
調理時間はメーカーや商品によって多少異なるので、参考程度にしてください。
また、電子レンジを使用すると調理時間が短くなります。(スチールカットについては電子レンジではなく、鍋で調理することが前提となっているものが大半ですが、一部電子レンジ対応しているクイッククッキングタイプの商品もあります。)
オートミールおすすめのメーカ
世界的に有名で定番人気のメーカー(ブランド)は…
- ボブズレッドミル
- クエーカー
この2つです。
ボブズレッドミルは、グルテンフリー商品が充実しています。
個人的に、クエーカーよりもボブズレッドミルのオートミールの方が美味しいと感じています。
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まとめ
オートミールはそれぞれの特徴を把握した上で使い分けをすると、より美味しく食べることができます。
以上、オーツ麦(オートミール)についての紹介でした!
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