2020年、世界で爆発的に流行したドリンクのDalgona Coffee(ダルゴナコーヒー)。
✔︎インスタントコーヒー
✔︎砂糖
✔︎お湯
✔︎牛乳
…こんなシンプルな材料で簡単に作ることができるふわふわホイップコーヒーです。
韓国で流行ったものですが、2020年に各国で行われたロックダウンの際に「自宅にある材料で簡単に作ることができるドリンク」としてSNSで拡散され、そのレシピが欧米諸国など世界に広がっていった…という飲み物です。
この記事ではおうちカフェを楽しみたい人におすすめのダルゴナコーヒーについてご紹介します。
目次
Dalgona Coffee(ダルゴナコーヒー)とは
韓国が火付け役になったダルゴナコーヒー。
きっかけは韓国のバラエティ番組(Stars’ Top Recipe at Fun-Staurant)の中で、俳優のJung Il-woo(チョン・イル)さんがマカオの漢記というお店で飲んだ手打咖啡(Hand Beaten Coffee)。
マカオ式コーヒーの手打咖啡の味が韓国の「あるもの」似ていたことが、ダルゴナコーヒーという名前の由来になっています。
そのあるものとは…
dalgonaまたはppopgiと呼ばれる韓国伝統の砂糖菓子。
砂糖と重曹で作るシュガーキャンディーで、カルメ焼きのようなお菓子になります。
テレビ番組の中で、チョン・イルさんが手打咖啡を飲んだ後に「ppopgiの味に似てる!」と表現しています。
この手打珈琲をアレンジしたものをJung Il-woo(チョン・イル)さんがテレビ番組で紹介し、それが爆発的なヒットに繋がりました。
SNSを通じて韓国から世界へ
ダルゴナレシピはSNSで拡散され、外出制限や自粛で「自宅にあるもので作れる簡単なレシピ」を求めていた人々の心をギュッと掴みました。
やがて世界中に拡散され、一種のトレンドになったというストーリーがあります。
今は大分落ち着いてきていますが、2020年3月頃には既にピークとも言えるくらい世界でかなり流行っていました。
マカオの漢記咖啡と400回というキーワード
ダルゴナコーヒーを語る時に枕詞のように使われる「400回」というキーワード。
400回かき混ぜるだけで作れるということがキャッチフレーズ的に使われています。
この「400回」という言葉は漢記のオーナーである梁金漢さんが…
「大体400回くらいかき混ぜて作っている」
…と言っていることが起源になっています。
漢記を訪れた外国人夫婦のアドバイスがきっかけ
上記の映像の中でオーナーの梁金漢さんが自ら語っているように、手打珈琲は梁金漢さんのオリジナルアイディアではなく、その誕生にはあるお客さんのアドバイスがもとになっています。
それはマカオグランプリ関係者と思われる、1組の外国人老夫婦。
1990年代、漢記に何度か足を運んでいた欧米の外国人夫婦は、ある時手打珈琲の作り方についてオーナーに説明します。
オーナーが英語を理解できなかったこともあり、はじめは老夫婦が言っていることがわからなかったものの、身振り手振りで老夫婦が手打珈琲の作り方をオーナーに教えようとし、その中で学んだと語っています。
ただ…教えてもらった手打珈琲のレシピは手間がかかることもあり、すぐにお店で提供されることはありませんでした。
漢記の手打珈琲を有名にしたアジアの大スター
手打珈琲が漢記で提供されるようになったきっかけは、香港の名優でありアジアの大スターである、周潤發(チョウ・ユンファ)さん。
2004年に周潤發さんが映画の撮影でマカオを訪れ、漢記に立ち寄るというオーナーにとって一大イベントがありました。
「大スターが来た!」ということで「何か特別なものを提供したい」と考えたオーナーの頭にふと浮かんだものは老夫婦が教えてくれた手打珈琲のレシピ。
周潤發さんに秘伝の手打珈琲を提供したところ、「美味しかった」と高評価を得たことがきっかけになり、漢記が有名になったというストーリーがあります。
インドのPhenti Hui Coffee
最近になってダルゴナーコーヒーのレシピや動画がSNSで拡散される中、「同じような飲み物は昔からあるよ…」という声もよく見られます。
例えば、インドのPhenti Hui CoffeeやギリシャスタイルのFrappé Coffee。
その中でも「元祖」と見られているのはPhenti Hui Coffee。
Phenti Hui Coffeeはインスタントコーヒー・砂糖・水を混ぜて作ったホイップ状のクリームをカップの底に入れ、その中に牛乳を注ぐ形になっています。
ダルゴナコーヒーのレシピ&作り方
ホイップ作りに必要なものは以下の通り。
- インスタントコーヒー:大さじ2
- 砂糖:大さじ2
- お湯:大さじ2
基本はインスタントコーヒー・砂糖・お湯を同じ分量(1:1:1)で加えます。
上記の分量で作った場合、2人分というイメージです。(1人分だけ作りたい時は各大さじ1でOK。)
必要に応じて材料の割合を保ちつつ、分量を増やしてみてください。
インスタントコーヒーについて
私はネスカフェのゴールドブレンドを使っていますが、ご自宅でお使いのもので大丈夫です。
ただし、使用するものはあくまでも溶けるタイプのインスタントコーヒーで、挽いたコーヒー豆は使えないので注意してください。
調理の流れ①:ふわふわホイップ作り
- インスタントコーヒー・砂糖・お湯を容器に入れる
- 材料が溶けるようによく混ぜ合わせる
- ふわふわのフォーム状になるまでかき混ぜる
上記の画像はインスタントコーヒー・砂糖・お湯を容器の中に投入した直後のものです。
ここからかき混ぜていきます。
ハンドミキサーを使う場合は、少し深めの容器を使うと飛び散りが気になりません。
そのままかき混ぜ続けると、やがてとろりとしたテクスチャーに変化し、色味もライトカラーに変わってきます。
ふわふわの状態になったら完成です。
混ぜ続けると、どんどんクリームが硬くなっていきますが、あとで合わせる牛乳と混ぜやすくするため、角が立つか立たないくらいのやや柔らかめに仕上げる形がおすすめです。
「柔らかすぎるかな?」というくらいの方が、最終的にちょうど良い感じになります。
ハンドミキサーを使うと、1分くらいで上記のような状態になります。(お使いのハンドミキサーやスピードによって異なるので、様子を見ながらホイップ状にしてください。)
泡立て器も使うことができますが、ハンドミキサーを使うことを推奨します。(「あれ、もうできたの?」というくらい簡単に作れます。)
調理の流れ②:盛り付け
- グラスに氷を入れ適量の牛乳を注ぐ(氷はなくてもOK)
- ホイップを上にのせる
牛乳と氷をグラスに入れ、グラス全体の3/4程度になるように調整します。(上記のグラスには200ml程度の牛乳を入れています。)
その上に、インスタントコーヒーで作ったホイップクリームをのせれば完成です。
トッピングにココアをふりかけても美味しいです。
飲む前にしっかりと全体をかき混ぜてからいただきます。(味が薄いと感じる場合はホイップを追加して味を調整してください。)
盛り付ける時のアドバイス
写真映えする盛り付けはグラスの上部ギリギリまでホイップを盛る形になりますが、この場合あとで混ぜる時にちょっと大変です。(グラスから溢れ出てしまう)
グラスの上部に少し余裕を持たせる盛り付けの方が混ぜやすくなります。
マグカップ完結型の作り方もおすすめ
洗い物を少なくしたい時はマグカップの中に全ての材料を入れ、マグの中でホイップを作り、そこに牛乳や氷を入れて完結させてしまう作り方の方がおすすめです。
韓国スタイルのダルゴナコーヒーも、結局最後は全部かき混ぜてしまうので、マグ1個で完結する方法の方が圧倒的に楽です。
こんな風にマグの中で材料をかき混ぜ、ここに氷や牛乳を注ぎ込みます。(温かいものが飲みたい時はお湯と牛乳を注いでも良いと思います。)
マグで作る時は材料を大さじ1にして作ると丁度良いと感じています。(1人分の分量)
ハンドミキサーなしで作る場合【スプーンでかき混ぜるケース】
ご自宅にハンドミキサーや泡立て器がない場合。
手打珈琲の伝統製法に沿って、スプーンを使ってダルゴナコーヒーを作ることも可能です。
マグカップにインスタントコーヒー・砂糖・お湯を大さじ1ずつ入れて、混ぜ合わせてみました。
どんなスピードでかき混ぜていくのかにより違いが出ると思いますが、私が試してみた限り、スプーンで400回かき混ぜた時点では、上記の画像のように完成には程遠い状態でした。
20分間かき混ぜ続けて、やっとふわっとした状態になりました。
開始から15分後まではさらっとした状態が続き、「本当にふわふわになるのかな?」と不安になりましたが、15分を過ぎたあたりから急に手応えを感じたので、スプーンを使う場合は頑張って混ぜ続けてみてください。
少し大きいサイズのスプーンを使って泡立てたので時間がかかりましたが、もっとスリムなスプーンを使って回転を加速させて泡立てると、もっと早く完成すると思います。
泡立て器がある場合は、スプーンよりも泡立て器を使ってみてください。
1人分を甘さ控えめで作りたい時【ダイエットレシピ】
インスタントコーヒー・砂糖・お湯をそれぞれ大さじ1の分量で作ると、甘みが強いと感じてしまうケースがあると思います。(私は普段砂糖なしでコーヒーを飲むので、砂糖大さじ1の分量だとかなり甘いと感じています。)
甘さ控えめで作りたい時の分量は以下の通り。
- インスタントコーヒー:大さじ1
- 砂糖:小さじ1
- お湯:大さじ1
仕上がりはこんな感じになります。
砂糖の分量が少ない分、ホイップした時の弾力が弱めです。(さらっとした感じ)
色味も異なります。
砂糖を小さじ1にして作ったダルゴナコーヒー。
インスタントコーヒーの味や香りを邪魔しないくらいの優しい甘みがあり、私は標準的なレシピよりも美味しいと感じています。(甘み的には小さじ1でも充分だと感じています。)
ホイップがやや緩い分、牛乳と混ぜ合わせやすい点も気に入っています。
ダルゴナコーヒーの標準的なレシピだと、どうしても砂糖が多めなので、ダイエット中の方など糖分が気になる場合は小さじ1の分量で作るダルゴナコーヒーがおすすめです。
おすすめのアレンジ方法
インスタントコーヒーをほかの材料に置き換えて作るアレンジ版のダルゴナコーヒーも人気です。
定番の材料は…
- 抹茶
- ココア
このあたりは非常に多くの人がアレンジをしていますが、個人的におすすめのアレンジレシピは「ダルゴナチャム」や「ダルゴナアフォガート」。
鴛鴦風の「ダルゴナチャム」
コーヒーと香港スタイルのミルクティーを混ぜて作る鴛鴦。
香港でポピュラーなドリンクですが、マレーシアでは同じようなものがCham(チャム)と呼ばれています。
ダルゴナコーヒーの作り方を応用して、チャムアレンジをしてみたものがこちら。
濃いめに淹れたミルクティーに、インスタントコーヒーで作ったホイップをのせて、ミックスしただけです。
香港スタイルのミルクティーにはエバミルクを使いますが、上記のダルゴナチャムはコンデンスミルクを入れて作っています。
❤︎ダルゴナチャムの作り方はこちら↓↓↓
ダルゴナアフォガートも美味しい
一番手軽で美味しいなと感じているアレンジがダルゴナアフォガート。
本来はアイスクリームの上にエスプレッソをかけるものがアフォガートですが、エスプレッソの代わりにダルゴナホイップをかけても美味しいです。
インスタントコーヒー・砂糖・お湯を各大さじ1の分量で作ったダルゴナホイップを全部使うと味が濃くなり過ぎてしまうので、味見しながらお好みの分量をアイスクリームの上にのせてください。
グラスの下部に砕いたクッキーを入れて、その上にアイスクリームとダルゴナホイップをのせてパフェ風にしても美味しいです。
ミロを使ったアレンジレシピもおすすめ
ミロが日常的によく飲まれている国や地域では、既にミロを使ったダルゴナコーヒーのアレンジをしている人がたくさんいます。
私もミロは毎日飲んでいるので、ミロを使ったアレンジを楽しんでいます。
ミロだけを混ぜ続けてもふわふわのホイップ状態にならないため、生クリームやメレンゲに混ぜ合わせる形がおすすめです。
上記のミロを使ったアレンジは、100mlの生クリームを軽く泡立てたものに大さじ2のミロを入れています。(ミロ自体に砂糖が入っているので、砂糖を加えずミロだけのアレンジにしています。)
一人分を作る場合、生クリームが100mlだとやや多め、50mlだとやや少なめの分量になるので、間をとって70〜80mlくらいでも良いと思います。
ミロを使うアレンジレシピならDalgona Neslo(ダルゴナネスロ)がおすすめ
ミロを使ったアレンジを試した中で一番美味しいと感じているものがNeslo(ネスロ)。
インスタントコーヒーとミロをミックスして作るカフェモカ風のドリンクです。
生クリームやメレンゲとミロを合わせるレシピよりも美味しく、コーヒーとココアのハーモニーを楽しむことができます。
❤︎ダルゴナネスロのアレンジレシピはこちら↓↓↓
アレンジする時の注意点
抹茶やココアなど、インスタントコーヒー以外の材料を使った時に、ふわふわのホイップ状態にならないという失敗を何度か経験しました。(混ぜ続けても液体状のままという失敗)
抹茶やココアを使う時は、生クリームを使うか、卵白でメレンゲを作って抹茶やココアを加えるようにすると、ふわふわ状態のホイップにすることができます。(生クリーム+砂糖+抹茶またはココア、メレンゲ+砂糖+抹茶またはココアという組み合わせ)
抹茶は一保堂茶舗のものを使っていますが、抹茶やココアもご自宅にあるもの、お好きなものを選んでアレンジしてみてください。
ダルゴナコーヒー作りに便利な道具&アイテム
私が愛用しているおすすめのアイテムについて紹介します。
ハンドブレンダー
スプーンや泡立て器でかき混ぜると時間がかかるダルゴナコーヒーですが、時短でパパッと作りたい時は断然ハンドブレンダーの使用をおすすめします。
私が使っているハンドブレンダーはパナソニックのものになります。
付属の泡立て器をセットすれば、マグカップの中で簡単に電動で泡立てができます。
ダルゴナコーヒーのホイップ、生クリームの泡立て、メレンゲ作り、全てこれ1つで行っています。
泡立て器のほか、ブレンダーとチョッパーがセットになっていて、ブレンダーは朝のスムージー作りに活用しています。
本体が少し重たい点がマイナスに感じているポイントですが、手軽に使えるので、スムージー作りやダルゴナコーヒー作りには便利です。
イケアのグラス
プチプラ価格ながら、デザイン性が高いイケアのグラスはダルゴナコーヒーに使う容器としておすすめです。
IVRIG(イーヴリッグ)、DYRGRIP(デュルグリープ)、FRAMTRÄDA(フラムトレーダ)あたりはどれもフォルムが美しいので、写真映えします。
❤︎イケアで購入するおすすめのグラスウェアの詳細はこちら↓↓↓
まとめ:ダルゴナコーヒーはおうちカフェにおすすめ
自宅に常備しているような材料で簡単に作ることができるダルゴナコーヒー。
外出制限や自粛により、自宅にいながら「おうちカフェ」を楽しみたい時におすすめです。
ダルゴナコーヒーはインスタントコーヒーを使うものなので、美味しいエスプレッソを使ったラテやカプチーノに比べると味が落ち、生粋のコーヒー好きの方は香りや味の面で物足りなさを感じてしまうかもしれませんが、作る過程を楽しんだり、ふわふわの食感を楽しむことができるという面白さがあります。
ご自宅で何か簡単なドリンクが作りたいという時に、是非試してみてください。
以上、ダルゴナコーヒーについての紹介でした!
❤︎おうちスティの楽しみ方はこちら↓↓↓
記事を取得できませんでした。記事IDをご確認ください。