台北にある人気観光スポット、台北霞海城隍廟。
縁結びの神様として有名な月下老人が奉られていることから…
恋愛成就祈願がしたい!
…という女性で賑わっている場所です。
しかしながら、良縁の神様以外にも色々な神様がいることは意外と知られていません。
どんな神様がいるの?ということを事前に把握しておくと、現地でしっかりとお参りすることができます。
この記事では台北霞海城隍廟の概要と参拝方法、最寄駅からの行き方について紹介します。
月下老人が奉られている台北霞海城隍廟はどんなところ?
迪化街にある台北霞海城隍廟。
いつ足を運んでも参拝客で賑わっている人気スポットです。
160年以上の歴史を持つ台北霞海城隍廟
台北霞海城隍廟は160年以上の歴史を持つ廟です。
その起源は1821年に中国の福建省泉州府同安から台湾の艋舺(モンガ)に渡ってきた人たちと、彼らに連れられて台湾に来た守護神の城隍(城隍爺)。
抗争と大稻埕への移動
1853年、艋舺エリアにおける利権をめぐる紛争(頂下郊拼)があり、紛争に負けた同安の人々が難を逃れるために、現在の迪化街がある大稻埕(ダーダオチェン)に移り住みます。
次第に同安の人たちが大稻埕に集まるようになり集落を形成、守護神である城隍爺を奉るために1856年に廟の建設に着手、1859年に台北霞海城隍廟が完成しました。
未開の土地であった大稻埕ですが、淡水港の開港と共に大きな発展を遂げ、台湾の商業中心地となり、無事息災や商売繁栄を願って城隍爺に参拝する人々が増えていったという歴史があります。
艋舺と大稻埕の位置関係を現在の呼称で説明すると、艋舺は台北の龍山寺がある萬華區、大稻埕は迪化街を含む大同區にあたります。
月下老人(縁結びの神様)とその他の神様
台北霞海城隍廟で月下老人を奉るようになったのは1971年。
縁結びの神様である月下老人が奉られていることで有名な台北霞海城隍廟ですが、上記で紹介したように城隍爺がメインの神様という位置付けになっています。
廟の中には城隍爺や月下老人以外にも色々な神様がいて、様々なお願い事をすることができます。
例えば、それぞれの神様のご利益は以下のようになっています。
- 城隍爺:無事息災、金運上昇
- 月下老人:良縁成就
- 三十八義勇公:魔除や旅の安全
- 城隍夫人:夫婦&家庭円満
- 菩薩:心の平安
歴史と概要は台北霞海城隍廟の公式サイトで確認できます。
日本語に対応しているため、興味がある方はチェックしてみてください。
台北霞海城隍廟の読み方と発音
台北霞海城隍廟ってどうやって発音するの?
…とその読み方に疑問を持つ方がたくさんいます。
台北霞海城隍廟にある日本語の案内には…
タイペイ シアハイチェンファンミャオ
…というフリガナがつけられています。
ちなみに、英語表記はTaipei Xiahai City God Templeです。
台北霞海城隍廟(月下老人)の参拝方法
台北霞海城隍廟内には参拝方法についての説明書きがあります。
こちらは中国語で記載された参拝方法。
日本語の説明書きもあります。
説明書きに記載されている内容は以下の通りです。
金紙と線香3本を用意。
お供えセット(「鉛錢」「紅絲線」「喜糖」)を用意(本殿内)。*初めて参拝する人のみ
線香に火を付ける。*3本とも必ずつけること
天公に参拝。天に向かって自己紹介(名前・年齢・住所)の後、天公(天の神様)に願い事をする。
城隍爺(ご利益:無事息災・金運上昇)に参拝、月下老人(ご利益:縁結び)に参拝。自己紹介の後、好きな人の名前とその人とどうなりたいか伝え、お願いをする。好きな人がいない場合は、好きなタイプを伝えお願いをする。◎願いが叶って結婚できたら「喜餅」(花嫁のお菓子)を持ってお参りに来てください。
義勇公に参拝。(ご利益:悪者を追い出す、旅の安全)
城隍夫人に参拝。(ご利益:夫婦円満、家庭円満)
菩薩に参拝。(ご利益:智慧を授かる、心の平和)
天公炉に線香を立てる。
お菓子「喜餅」(花嫁のお菓子)とお茶「平安茶」をお召し上がりください。◎お供えセットの「喜糖」は「平和茶」の材料となるので、廟に置いていってください。
お供えセットの「鉛錢」「紅絲線」を香炉で3回まわす。◎「鉛錢」「紅絲線」はお守りとしてお財布に入れて肌身離さずお持ちください。
「金紙」を箱に入れる。
参拝の流れ【画像つき】
日本語で記載された参拝方法を見ても、特定の言葉の意味がイマイチ理解できない…というケースがあると思います。
以下に大まかな参拝方法と流れについて、画像付きで紹介します。
金紙と線香、お供えセットを準備
向かって左手側が本殿になります。
お供えセットは本殿内、金紙と線香は本殿の横、向かって右手側にある建物の中で購入することができます。
説明書きに記載されている通り、はじめて参拝する人はお供えセット(鉛錢、紅絲線、喜糖)の購入が推奨されています。
金紙と線香を購入する時は、本殿横にあるこちらの入口に行きます。
扉をくぐって中に入ると….
中にカウンターがあり、ここで金紙と線香を購入することができます。
代金はこちらの箱に入れます。
こちらが金紙と線香。
お供えセットが必要な方は本殿内で購入します。
金紙はこちらの台に置きます。
線香に火をつける
點香處というエリアに行き、線香に火をつけます。
3本全てに火をつけます。
天公に参拝
本殿に入る前に、まずは天公と呼ばれる天の神様に参拝します。
本殿に背を向けた形で天に向かって、まずは自己紹介(名前・年齢・住所を天公に伝える)したあとで、願い事をします。
本殿で参拝
天公にお願い事をしたら、今度は本殿に向かいます。
まずはメインの神様である城隍爺(ご利益:無事息災・金運上昇)にお参りします。
続いて、月下老人(ご利益:縁結び)、義勇公(ご利益:魔除け)、城隍夫人(ご利益:夫婦円満・家庭円満)、菩薩(ご利益:智慧、心の平和)に参拝します。
月下老人にお参りする時は、自己紹介の後、好きな人の名前とその人とどうなりたいか伝え、お願いをする…となっています。
また、好きな人がいない場合は好きなタイプを伝えお願いをします。
天公炉に線香を立てる
全ての神様にお参りをした後は、天公炉に線香を立てます。
天公炉は本殿の外にあります。
線香を置く時に火傷しないように気をつけてください。
平安茶をいただく
公式サイトの情報によると、平安茶の起源は1996年から開催が始まった年貨大街。
迪化街では毎年、旧正月前に年賀大街として特別なマーケットが開催され、この期間はお正月用の食材や用品を求める買い物客で溢れるという大きなイベントがあります。
買い出し客に温かい飲み物を…ということではじまったのが平安茶になります。
こちらが平安茶。
ナツメ、クコの実、洛神花(ハイビスカス)、菊の花、ケツメイシ、酸梅に砂糖を加え、コトコト煮込んで作られています。
金紙を箱に入れる
最後に金紙を「放置處」に入れて、参拝が終了です。
お供えセットを購入した方は「鉛錢」と「紅絲線」を香炉で3回まわした上で、お守りとして持ち帰ります。
この紅絲線が俗に言う「赤い糸」になります。
また、喜糖は平安茶の材料となることから、廟に置いていくことになっています。
台北霞海城隍廟への行き方(アクセス方法)
住所:台北市大同區迪化街一段61號
最寄駅はMRT北門駅。
北門駅3番出口を出て、矢印の方向にある横断歩道を渡ります。
上記の横断歩道を渡ると、反対側の道路、進行方向の右手側に財政部関務署が見えてくるので、そのまま大通りに沿って歩いて行きます。
「迪化街商圈」という看板があるので、そこが迪化街になります。
さらにそのまま、まっすぐに歩いて行くと永楽市場が見えてきます。
永楽市場を越えて、1本道路を挟んだところに台北霞海城隍廟があります。
徒歩にして北門駅から10分程度です。
なお、迪化街にはMRT大橋頭駅からもアクセスできます。
台北霞海城隍廟は北門駅寄りのロケーションにありますが、台北霞海城隍廟に直行するのでなければ、大橋頭駅からアクセスする方法でも問題ありません。
まとめ:台北霞海城隍廟はパワースポットとして有名
台北霞海城隍廟は迪化街という観光スポットのど真ん中にあり、ローカルグルメやお買い物を楽しみつつ、参拝ができてしまうという非常に便利なロケーションにあるパワースポットです。
また、台北には台北霞海城隍廟以外にもいくつかのパワースポットがあり、龍山寺や行天宮も参拝スポットとしておすすめです。
龍山寺は独特の雰囲気があるパワースポット、行天宮は建物自体が美しい上、身体から抜け出だしてしまった魂を呼び戻す「收驚」を無料でしてもらえるので、興味がある方は足を運んでみてください。
以上、台北霞海城隍廟についての紹介でした!