台北の公共交通機関の要、台北駅。
その巨大な駅構内はまるで迷路のようで、決してわかりやすいとは言い難いものがあります。
はじめて台湾を訪れる時は不安を覚えるかもしれませんが、大まかな駅の全体像やポイントとなるキーワードを把握しておくと、現地に着いてから行動しやすくなります。
この記事では、はじめて台北駅を利用する旅行者の方に向けて、駅構内図や実際の画像を使いつつ、覚えておくと便利なポイント&キーワードについて解説します。
台北車站と台北駅、違いはある?
台北駅の記載において、
- 台北車站
- 台北中央駅
- 台北メインステーション
…といった異なる表記を見聞きすることがあり、「同じ駅?」「違う駅?」と混乱することがあるかもしれません。
厳密には、
- 中国語表記:台北車站
- 英語表記:Taipei Main Station
- 中国語表記:台北站
- 英語表記:Taipei Station
…など公共交通機関によって多少の表記違いがありますが、基本的にどれも同じで、いずれも「台北駅」を意味します。
台北車站の読み方
中国語の台北車站や台北站は、現地の人が使っている一般的な「台北駅」の表現です。
台北車站の発音はTáiběi chēzhàn。
カタカタ読みすると、タイベイ ツァージャンになります。
車(che)の音が日本語で言う「ツァー」とは少し異なるので、正確な発音はグーグル翻訳などを使って確認することをおすすめします。
台北駅はなぜ迷いやすいのか?
- 駅が広く、構内のつくりが複雑
- 案内表示や地図がわかりにくい
- 地下街が複雑
- 出口が多い
- 色々な公共交通機関の台北駅がある
こんな点が迷いやすいと言われる理由です。
外国人だから迷いやすい…というわけではなく、台湾の人であっても台北駅に慣れていない人は駅のなかで道に迷うことがよくあるので、駅の構造と表示の問題になります。
台北駅の位置情報を示す地図
各公共交通機関の台北駅と、周辺にある駅の位置関係をまとめてみたものがこちら。
台北駅といっても、桃園MRTや台北MRTの台北駅、台湾新幹線&台湾鉄道の台北駅があり、それぞれ異なるロケーションにあります。
なお、台北駅構内にある地図には、南北が反転したものもあり、マップによって位置関係が逆に見えるものもあるので、地図を見る時は方角に注意してください。
新幹線&台湾鉄道がある台北駅、桃園メトロ台北駅、台北メトロ台北駅&北門駅は全て地下通路で繋がっているので、地上に出ることなくアクセス可能です。また、台北駅からMRT中山駅も地下通路で繋がっています。
台北駅構内図とイメージマップ
上記画像は台北駅で実際に目にする地図の一つです。
ただし、地図を見ても中国語表記でイマイチよくわからない…というケースの方が多いと思います。
ざっくりとイメージマップ化すると、こんな感じになります。
台北駅がある公共交通機関の種類と名称【キーワード】
上から順番に紹介します。
(台北駅の近くにある便利なMRT北門駅についても併せて紹介します)
桃園機場捷運A1台北車站
桃園機場捷運(タオユエン ジーチャン ジエユン)は、桃園国際空港と台北駅を結ぶ電車の名称です。
英語ではTaoyuan Airport MRT(タオユエン エアポート エムアールティー)、日本語だと桃園メトロなどと呼ばれています。
桃園空港からMRTを利用して台北駅にアクセスする場合、A1台北車站に到着します。
旅行者の方はA1台北車站を起点にして行動するケースが多いので、まずはA1台北車站の位置をザックリ把握しておくと便利です。
桃園空港MRT台北駅からの目的地を把握しておくと効率的
空港からMRTに乗って「台北駅に着いた!」と一安心したものの…
「どの出口を利用すれば良いの?」
「改札を出た後はどこに行けばいいの?」
…と迷ってしまうケースが往々にしてあります。
台北駅周辺のホテルに滞在する場合、
どの出口が最寄りになるのか?
…ということを旅行出発前に調べてメモしておくことをおすすめします。
最寄出口の情報は各ホテルの公式サイトに掲載されているケースが多いので、チェックしてみてください。
桃園空港MRTのA1台北駅から、MRT北門駅方面に行くのか、それとも新幹線や台湾鉄道の台北駅やMRT台北駅方面に行くのかで、進むべき方向が異なります。
どの公共交通機関に乗り換えが必要なのか、または地下街にある出口を目指すのか、地上にある出口を利用すれば良いのかなど、目的地に関する情報を事前に調べておくことで、駅で立ち往生するケースを防ぐことができます。
桃園空港MRT台北駅からMRTに乗り継ぐ場合、MRT北門駅に行く方が道順がわかりやすく、混雑も少なめです。また、距離的にもMRT台北駅よりもMRT北門駅の方が桃園空港MRT台北駅に近いので、桃園空港MRT台北駅近くに泊まりたい場合はMRT北門駅近くにあるホテルを選ぶと移動が楽です。
高鉄台北站
台湾の新幹線、高鉄(ガオティエ)。
英語表記はHigh Speed Rail(HSR)になります。
台北駅の案内表示を見ていると、同じ新幹線の高鉄でも、高鐵B3や高鐵B1などといった異なる表示があり、困惑することがあるかもしれません。
これは階層を示すもので、高鐵B3は地下3階(B3)にある台湾新幹線の乗り場、高鐵B1は地下1階(B1)にある台湾新幹線の乗り場になります。
なお、高鉄と台鉄のプラットフォームは、地下2階(B2)に位置しています。
台鉄台北站
台湾鉄道の 台鉄(タイティエ)。
英語表記はTaiwan Railway Administration(TRA)。
上記画像はB1(地下1階)にある台鉄の改札になり、高鉄の改札(高鐵B1)はすぐ隣に位置しています。
台鉄も高鉄も乗車する時はB1にある乗り場がわかりやすいです。(駅構内で迷った時は、台鉄や高鉄のサインに「乗車方向」という表示を目指して歩いていくと迷うことはないはずです)
捷運台北車站
台北メトロ(MRT)の台北駅、捷運台北車站。
MRTはMass Rapid Transit(高速輸送)の略称で、大半は地下鉄の形になっていますが、地上に駅があるというケースも一部あります。
MRT台北駅には、板南線(ブルーライン)と淡水信義線(レッドライン)の2路線が乗り入れています。
板南線は地下3階、淡水信義線は地下4階にありますが、台北駅でMRTに乗車する時は「台北捷運」という表示や「板南線」「淡水信義線」という表示に沿って歩けば迷うことはありません。
捷運北門站
台北駅から地下通路でアクセスできるMRT北門駅。
桃園空港MRTの台北駅からのアクセスが非常に良く、MRT台北駅ほど混雑していないことから、何かと便利な駅です。
また、台北を代表する観光スポット、問屋街の迪化街は北門駅3番出口からのアクセスが便利です。
北門駅と台北駅の距離感
北門駅と台北駅は少し距離があるものの徒歩圏内です。
上記は台北府城 北門から撮影した画像です。
奥にちらっと見える赤い屋根の建物が台北車站になります。
台北轉運站
台北轉運站(バスの台北駅)は、高鐵や台鐵がある台北駅の向かいにあります。
台北轉運站と台北車站は地下通路で繋がっていて、台北轉運站があるエリアにはショッピングスポットの京站(Qスクエア)や高級ホテルの台北君品酒店(Palais de Chine Hotel)があります。
台北駅に直結している高級ホテルというカテゴリーで宿泊先を探している場合、台北君品酒店はおすすめです。
QスクエアからバスターミナルやMRTへのアクセスも地下通路で楽々です。
台北駅のタクシー乗り場
高鉄や台鉄の台北駅からタクシーを利用する場合、いくつかタクシーに乗車できるスポットがありますが、タクシースタンドは以下の場所に位置しています。
- 1階の東3門付近
- 地下1階の西駐車場近く
台北駅東3門(東3ゲート)のタクシースタンド
1階のメインホールには、北、南、西、東にそれぞれ出入口があり、タクシースタンドを利用する時は「東3」や「EAST 3」と書かれた東三門を目指します。
ゲートの外に出て、横断歩道を渡ったところに、タクシースタンドがあります。
「計程車招呼站(Taxi Stop)」という標識があるので、これを目印にしてください。
ここにタクシーがずらっと並んでいて、簡単に乗車できます。
なお、東側の出入口には東一門、東二門、東三門があり、東1門も同じエリアにあります。
台北駅1階(地上階)にある大きな広場(ステーションホール)を目指し、そこから東側にある出口を探せば東一門に行くことができます。
台北駅からUberに乗る時
Uberを利用する場合、
「台北駅のどこから乗れるの?」
「配車時にどこをピックアップポイントに指定すべき?」
…という疑問が湧いてくると思います。
Uber公式サイトでは、
- 捷運出口M3 (天成飯店)
- 西三門の一時停車エリア
…がおすすめスポットとして紹介されています。
捷運出口M3はMRT台北駅のM3という出口で、天成飯店(コスモスホテル)がすぐ近くにあるため、ホテルを目印にすると見つけやすいです。
もう1つの乗車場所は西三門。
台北駅西側にある西3ゲートの近くにある一時停車エリアがおすすめスポットになっています。
なお、Uberを利用する時は配車の際にウーバータクシーではなく、ウーバーXを選択する方がおすすめです。
桃園空港MRT台北A1駅からタクシーやUberに乗る場合
桃園空港MRTを使って空港から台北駅にアクセスし、そこからタクシー利用する場合、台北A1駅でタクシーやUberに乗ることができます。
高鉄や台鉄の台北駅まで歩く必要はありません。
土産屋&飲食店があるステーションホール
台北駅1階にあるステーションホール(車站大廳)。
台北駅の象徴とも言えるエリアです。
上記で紹介したタクシーやUberに乗る時の東ゲートや西ゲートは同じフロアにあります。
床に座っている人がたくさんいます。
お土産が買える微風(ブリーズ)
ステーションホールの1階エリアにはBreeze(微風)があり、お土産を買いたい時に便利なスポットです。
お土産に関しては、人気店の六月初一のほか、タロイモケーキの阿聰師など、色々なお店があります。
食事が楽しめるレストラン&フードコート
メインホール2階に行くと多くの飲食店があり、食事を楽しむことができます。
やよい軒、和民、一風堂、大戸屋などの日本のお店も多く、お寿司屋さんもあります。
日本食以外には、台湾料理、韓国料理、タイ料理などのレストランがあります。
モチモチ麺が人気の大師兄銷魂麵の店舗もあり、乾麺商品をお土産にすることもできます。
台北駅の地下街と出口
台北駅の中で最も複雑だな..と感じている場所が地下街。
- K区地下街
- 站前地下街
- 台北地下街
地下街だけでも色々あります。
上記の地図は南北が逆転しているものになりますが、地下街という点にフォーカスして見てみてください。
ここで浮かび上がるキーワードは…
- K
- Z
- M
- Y
- R
KはK区地下街、Zは站前地下街、Yは台北地下街、Rは中山地下街になります。
地下街には上記のような案内表示があります。
台北駅の地下街を利用する時は、どのアルファベットの出口を利用すべきなのか?ということをしっかり調べておくことをおすすめします。
台北駅の近くにはデパートの新光三越があります。
このエリアにもホテルが多いことから、新光三越側の出口を利用する方もたくさんいると思います。
こちらは站前地下街にあるZ4の出口です。
新光三越の目の前にあります。
まとめ
台北駅は複雑ではあるものの、台湾を訪れる多くの旅行者が利用することになるメインステーションです。
台湾旅行前に台北駅構内図をちらっと見て、各交通機関の位置関係や地下街の出口の場所などを把握しておくと、スムーズな旅に繋がるはずです。
以上、台北駅についての紹介でした!