初代高雄駅(打狗駅)があった旧打狗駅故事館。
昭和天皇が皇太子時代に行啓した場所でもあり、博物館内の展示品だけではなく駅舎としての歴史にも非常に興味深いものがある場所です。
この記事では旧打狗駅故事館の歴史と見所について紹介します。
初代高雄駅があった旧打狗駅故事館とは?
かつて打狗驛(打狗駅)があった旧打狗駅故事館*。
廃駅となった駅舎を鉄道博物館として一般開放している場所になります。
現在ある旧打狗駅故事館は第二次世界大戦後に修繕されたもので、2003年には高雄市歴史建築に認定されています。
歴史と遷移
台湾の縦貫鉄道南部線が開通した1900年。
この時に現在の鉄道博物館がある場所から北に800mほど離れたところに臨時打狗停車場が作られました。
1908年に縦貫鉄道が全通すると、今の旧打狗駅故事館がある場所に打狗驛が設置されます。
1920年、打狗が高雄に改名されると、打狗驛から高雄驛に名前が変わりました。
高雄駅の移転
1941年、新都市計画により、現在の三民区に高雄旅客驛(高雄車站)を新設。
これに伴い、旧高雄驛は高雄港驛(高雄港駅)に改名され、貨物車専用駅になります。
現在の高雄車站は新駅舎の工事が続いていて、2025年を目処に完成予定となっていますが、旧駅舎は新駅舎横で美しく佇んでいます。
旧打狗駅故事館の見所
台湾で最も完全な形で保存されている貨物車専用駅舎である旧打狗駅故事館には、様々な見所があります。
オフィス
旧打狗駅故事館に入り、目の前に広がるオフィス。
当時、皇太子だった昭和天皇が高雄驛に到着時の貴重な写真が飾られています。
1923年の台湾行啓時、横須賀港から船で出発、台湾の基隆港に到着し、台北、新竹、台中、台南、高雄を行啓しています。
昔懐かしの切符。
レトロな荷物連絡票入れ。
オフィスのカウンターには、ハンコが置かれれています。
記念に押すことができます。
駅長室
オフィスの隣にある駅長室。
駅長用のデスクが置かれています。
鉄道資料室
駅長室の奥にある鉄道資料室。
棚には昔使われていた資料があったり…
看板が展示されています。
ディーゼル機関車の運転台。
R20型ディーゼル機関車R67号機の運転台が展示されていて、自由に触ることが可能です。
入場料
無料です。
開館&閉館時間
火曜日〜日曜日の10時〜18時。
月曜日が休館日になっています。(祝日の場合は開館)
春節や連休は開館スケジュールが変更になる可能性があります。
ロケーション
住所:高雄市鼓山區鼓山一路32號
最寄駅はMRT西子湾駅またはライトレールの哈瑪星駅。
駅を出てすぐの場所に旧打狗駅故事館があります。
近くにある哈瑪星鉄道文化園区
旧打狗駅故事館の隣にある哈瑪星鉄道文化園区。
このエリアには、ディーゼル機関車や蒸気機関車が展示されています。
線路上にある列車を間近で見ることができます。
哈瑪星鉄道文化園区は、旧打狗駅故事館や駁二芸術特区を観光した後に立ち寄る形がおすすめです。
まとめ
鉄道が好きな人はすごく楽しめる旧打狗駅故事館。
旧打狗駅故事館から北に少し歩くと、高雄港站北號誌樓(信号所)があるので、時間に余裕があれば、足を運んでみてください。
旧打狗駅故事館のスタッフには、日本語も英語も堪能な人がいて、観光客の質問に丁寧に答えてくれます。
以上、旧打狗駅故事館についての紹介でした!