クアラルンプール植物園の近くにある国家記念碑。
マレー語でTugu Negara、英語でNational Monumentと呼ばれる国家記念碑は、15メートルの高さを誇るブロンズ像です。
この記事では国家記念碑の概要についてご紹介します。
マレーシア国家記念碑の概要
国家記念碑は1948年〜1960年の12年間に及ぶMalayan Emergency(マラヤ非常事態 / マラヤ危機)および第二次世界大戦中に亡くなった兵士を追悼するために建立されたモニュメントになります。
アメリカの海兵隊記念碑(硫黄島記念碑)にインスパイアされた
1966年に完成した国家記念碑。
国家記念碑を作ることを提唱したのは、マラヤ連邦の初代首相であり、のちのマレーシア初代首相であるTunk Abdul Rahman。
1960年、アメリカ訪問時に目にした海兵隊記念碑(硫黄島記念碑)にインスパイアされ、それがマレーシアに記念碑を建立しようというアイディアに繋がりました。
その後、合衆国海兵隊記念碑を手がけた彫刻家のFelix De Weldonに面会し、記念碑の作成を依頼して出来上がったものがクアラルンプールにある国家記念碑になります。
1963年から制作に取り掛かり、一般公開されたのは1966年2月8日。
1975年に爆破されダメージを受けたものの、修復されて現在に至ります。
一つ一つ意味を持つ7体のブロンズ像
7体のブロンズ像で構成される国家記念碑。
一つ一のブロンズ像はリーダーシップ・勇気・犠牲などそれぞれ意味を持ちます。
国家記念碑の前に作られた戦争慰霊碑
国家記念碑が建立される前、イギリス統治時代のマラヤには既に記念碑(慰霊碑)がありました。
それが国家記念碑のすぐ近くにある上記の記念碑。
建立当初はクアラルンプール駅の近くにあったものですが、のちに現在の場所に移転しています。
元々は第一次世界大戦で亡くなった兵士を偲ぶために作られたものになりますが、第一次戦争を示す1914-1915という年号以外に、1939-1945と1948-1960という数字が刻まれているように、第二次世界大戦とマラヤ非常事態で亡くなった人々も追悼しています。
国家記念碑があるエリアは高台になっていて、見晴らしの良い場所になっています。
池にある噴水。
国家記念碑のロケーション
住所:Jalan Parlimen, Kuala Lumpur, 50480 Kuala Lumpur
近くにはASEAN Sculpture Gardenがあります。
アクセス方法
国家記念碑は小高いところにあることに加え、公共交通機関の駅から距離があるので、アクセスは車利用をおすすめします。
公共交通機関の利用はあまりおすすめではありませんが、もし公共交通機関を利用するとすれば、LRTのMasjid Jamek駅・MRTのMuzium Negara駅・KTMのKuala Lumpur駅またはBank Negara駅あたりが使えますが、KTMの利用はあまりおすすめではないので、Masjid Jamek駅またはMuzium Negara駅の利用が便利です。
Muzium Negara駅はKLセントラル駅から地下通路でアクセス可能です。
距離的にはMasjid Jamek駅が一番近く、Jalan Parlimenという大通り沿いに歩いて行けば国家記念碑があるエリアに到着しますが、Masjid Jamek駅の近くにある大きなラウンドアバウトの横断が少し大変かもしれません。
散策を楽しむなら植物園を縦断する形でMuzium Negara駅を利用しても良いと思います。(ただ距離があります。)
国家記念碑は植物園の北方に位置しています。
もし、KTMのクアラルンプール駅を利用するのであれば、駅付近に国立モスク(マスジッドネガラ)があるので、このあたりを一緒に見学しても良いと思います。
まとめ
国家記念碑のすぐ近くにはトレッキングを楽しむことができるTaman Tuguがあります。
1キロ程度の短いコースから3キロ程度のメイントレイルまで、複数のコースがあるので、クアラルンプール市内でトレッキングを楽しみたい時におすすめのスポットです。
以上、国家記念碑についての紹介でした!