マレーシアの路上やナイトマーケット、ホーカーセンターなどで販売されているApam Balik(アパムバリッ)。
Apam Balikには複数の種類があり、地域によって異なる名称で呼ばれることもあります。
この記事では、マレーシアのパンケーキのApam Balikの種類と特徴について紹介します。
マレーシアのパンケーキ、Apam Balikとは?
マレーシアでApam Balikと呼ばれるパンケーキ。
その起源は明確ではないものの、原型となるものは中国・福建省で誕生したと言われていて、中国南部から香港やマカオ、台湾などに広がり、マレーシアをはじめとする東南アジアには福建系の移民を通じて伝来したという説があります。
アパムバリクではない?Apam Balikの発音
最後のkの音ははっきり発音しないため、アパムバリクではなく、アパムバリッという音になります。
Apam Balik(アパムバリッ)の種類
マレーシアには色々なApam Balikがありますが、大きく分けると、
- 生地が薄いクリスピーパンケーキ
- 生地が厚いふかふかパンケーキ
…に分類することができます。
薄めのクリスピーパンケーキ
サクサク&クリスピータイプのApam Balik。
ピーナッツ、砂糖、クリームコーンのフィリングが定番です。
厚めのふかふかパンケーキ
生地が厚めのApam Balik。
このタイプのApam Balikは、大きな丸型の鉄板を使って生地を焼き、半分に折りたたんだのち、カットして販売されています。
ふかふか生地のApam Balikは、マレーシアのペナンの福建系の人など一部の中華系の人の間で曼煎糕(Ban Jian Kuih)と呼ばれることがある一方、クアラルンプールの広東系の人は大塊面と呼ぶこともあります。
フィリングはピーナッツ、クリームコーン、バナナ、チョコレート、ココナッツなどのほか、チーズ、ツナ、ソーセージなど、食事にできるようなフィリングのApam Balikを販売するお店もあります。
香港・台湾、インドネシアにもあるパンケーキ
同じようなふかふかパンケーキは、香港、台湾、インドネシアなどにも存在します。
台湾では面煎餅や麥仔煎など複数の呼称があり、インドネシアでもMartabak Manis(マルタバマニス)のほか、地域によって異なる名称があります。
台湾ではあんこ入りのものが販売されていますが、マレーシアではあんこ入りのものはレアで、主流のフィリングはピーナッツになります。
ペナンスタイルのパンケーキApom Balik
マレーシアでApam Balikと言うと、上記で紹介したクリスピータイプまたはふかふかタイプのことを指すことが一般的ですが、ペナンにはペナンスタイルの特別なパンケーキがあります。
それが上記画像にあるパンケーキで、生地にココナッツミルクを混ぜ、トッピングにバナナ、ココナッツフレーク、クリームコーンを加えて作られる、もちもち&ふかふかのパンケーキです。
クリスピータイプのApam Balikよりも小さい型を使っていることから、片手に収まるようなミニサイズになっています。
食感も味も、クリスピータイプとふかふかタイプのApam Balikとは異なります。
ペナンの福建系の人は、アパムというよりもアポンという発音で、「アポンバレッ(アポンバリッ)」と呼んでいます。
表記に関しては、福建語の発音ベースに、Apom BalikやApong Balikという表記が使われていることがあります。
数は少ないものの、クアラルンプールにもペナン式パンケーキを販売しているお店があり、一般的なApam Balikと区別するために、”Penang Apam Balik”など、「ペナン」という冠をつけて販売しているケースが多いです。
名前が似てる?インド式のパンケーキAppamとの違い
マレーシアでよく食べられているパンケーキには、インド式のパンケーキもあります。
それがAppam(アッパム)。
生地のベースはお米(米粉)で、ココナッツミルクを使ったパンケーキになります。
Appamも美味しいパンケーキで、インド料理のお店に行くと食べることができます。
まとめ
路上にある露店のほか、ホーカーセンター、ナイトマーケットなどで販売されている、マレーシアのApam Balik。
安くて非常に美味しいパンケーキです。
ちょっとお腹が空いたな…という時に適した食べ物で、マレーシアでお店を見つけたら、ぜひ購入してみてください。