台湾で何気なくお土産に購入する台湾烏龍茶。
数々のプロセスを経て作られていて、実際にその製造工程を知ると、
こんなに手間をかけて作られるんだ!
…と感動するものがあります。
この記事では台湾烏龍茶の製造プロセスについて紹介します。
台湾烏龍茶の製造プロセス
台湾烏龍茶の製造工程は、
- 粗製工程(毛茶を作るまで)
- 精製工程(毛茶を加工し、製品化するまで)
…に分類されます。
毛茶とは?
粗製工程を終えた状態、最終焙煎前の茶葉が毛茶です。
毛茶は中国語でMáochá(マオチャー)と呼びます。
粗製工程(毛茶を作るプロセス)
- 茶摘み
- 萎凋
- 揺青
- 殺青
- 揉捻
- 玉解
- 初乾
毛茶を作るプロセスが粗製工程です。
基本的には茶葉を摘んでから発酵させたのち、茶葉を炒ったり揉んだりする過程になります。
茶摘み
品質の良い高級台湾烏龍茶は、一芯二葉または一芯三葉の手摘みが基本になっています。
一芯二葉は新芽を含む一葉と二葉のみの若葉を摘んだものです。
萎凋
茶葉を萎れさせる工程の萎凋。
屋外と屋内の双方で行われます。
茶葉の水分を蒸発させることで、茶葉の風味と苦味を引き出します。
揺青
茶葉の発酵を促す工程の揺青。
中国語では浪菁と呼ばれています。
茶葉を手で持ち上げる手作業のほか、回転式の機械を使って攪拌する方法があります。
上記画像は揺青する機械の浪菁機。
殺青
茶葉を炒る殺青。
茶葉は摘んだ直後から発酵がはじまり、揺青によって発酵が進みますが、発酵を止めるために行う工程が殺青です。
茶葉を高温で炒ることで活性酵素の働きが止まります。
中国語で炒菁機または殺菁機と呼ばれる機械を使います。
揉捻
茶葉を揉む揉捻。
上記画像は揉捻機。
玉解
揉捻後に塊になった茶葉を解きほどく作業の玉解。
中国語では解塊と呼ばれています。
條形をした台湾の包種茶。
揉捻と解塊を繰り返して、細長い形状に仕上げます。
丸い形状の台湾高山烏龍茶。
包揉と解塊を繰り返して仕上げます。
初乾
揉捻が終わった後に茶葉を乾かす初乾。
初乾が終わった状態の選別されていない茶葉が毛茶で、茶葉は麻袋に入れ精製工場に送られるなど、最終ステップに進みます。
精製工程(毛茶加工&製品化するプロセス)
- 選別
- 不純物の除去
- 焙煎&乾燥
- ブレンド
- 包装
毛茶を加工して製品化するまでのプロセスが精製工程です。
選別
毛茶の状態では葉の大きさや厚みが異なる茶葉が混ざった状態であるため、茶葉の品質やグレードに基づいて選別していきます。
同じ茶畑の茶葉でも、摘んだ時期&時間、気温、粗製工程における職人の熟練度などにより味が異なるため、茶師による選別が行われます。
不純物の除去
毛茶に含まれている枝や茎を取り除きます。
焙煎&乾燥
毛茶には茶葉が含有する水分がまだ多く、そのままの状態では品質劣化につながるため、焙煎して乾燥させます。
焙煎したものは熟茶と呼ばれます。
包装
最後に包装して商品として完成です。
以上、台湾烏龍茶の製造プロセスについての紹介でした!