台湾烏龍茶を購入する時、
どの茶葉を選べばいいの?
…と迷ってしまうことがあると思います。
ちょっとした予備知識があれば、試飲する時や実際に購入する時に、お店の人とスムーズなやりとりができるようになります。
台湾烏龍茶を購入する時に役立つ知識をまとめて紹介します。
中国茶の基本情報
チャノキ
学名でcamellia sinensis(カメリア シネンシス)。
一般的にチャノキ(茶樹)と呼ばれるツバキ科の植物がお茶のもとになっています。
茶葉と発酵
緑茶、紅茶、烏龍茶、基本的に元となるものは同じチャノキですが、違いを生み出すものが発酵度。
- 不発酵
- 半発酵/軽発酵
- 完全発酵
全く発酵させないもの、ある程度発酵させるもの、完全に発酵させるものがあります。
中国茶の分類
- 緑茶【不発酵茶】
- 白茶【弱発酵茶】
- 青茶【半発酵茶】
- 紅茶【完全発酵茶】
- 黄茶【弱後発酵茶】
- 黒茶【後発酵茶】
…という6つに分類されます。
全く発酵させないものが緑茶、逆に完全に発酵させたものが紅茶。
半発酵の青茶が烏龍茶になります。
黒茶カテゴリーにおける代表的なお茶はプーアル茶で、微生物を用いて発酵させた独特の手法が用いられたお茶になります。
全く発酵させない緑茶は茶葉を摘んでからすぐに炒るまたは蒸す工程(殺青)に進み、茶葉を揉み込んだのち乾燥させて作られています。
一方、烏龍茶は茶摘みをしてから天日にさらしたり、攪拌機で発酵を促すなど、多くの工程を経て作られています。
台湾茶の種類
台湾茶のカテゴリーを形成するものは、
- 烏龍茶
- 緑茶
- 紅茶
この3つが主体で、最も人気が高いのは烏龍茶です。
台湾茶=烏龍茶というイメージがあるかもしれませんが、実は台湾産の緑茶や紅茶もあります。
台湾茶の産地
高山烏龍茶の産地として有名な場所は玉山、阿里山、杉林渓、梨山などで、いずれも台湾の中央山脈付近にあります。
台湾北部にある坪林や石碇などは、包種茶の産地として有名です。
産地と標高の比較
茶区の中でも標高(海抜)差があるため、多少誤差はありますが、イメージとしては上記の通りです。
大禹嶺は茶葉が育つ限界と言われる茶区にあり、台湾高山茶の最高峰という位置付けになります。
台湾烏龍茶の種類
- 高山烏龍茶
- 文山包種茶
- 凍頂烏龍茶
- 東方美人茶(白毫烏龍茶)
- 木柵鐵觀音茶
…など、色々なものがあります。
それぞれ発酵度や焙煎度が異なり、烏龍茶でも緑茶に近いものから紅茶に近いものまで様々です。
高山烏龍茶
台湾で購入する定番人気の高山烏龍茶。
一般的に標高1,000m以上の茶園で栽培されたお茶が高山烏龍茶と呼ばれていますが、標高(海抜)の高い場所で育った茶葉ほど香りが良く甘みが強くなる傾向にあります。
文山包種茶
軽発酵の烏龍茶で、緑茶に近く花を思わせる香りを持つ包種茶。
特に文山エリアで栽培されているものが有名であることから、文山包種茶として目にすることが多いお茶です。
ただ、台湾の包種茶は南港が発祥地となっています。
東方美人茶
白毫烏龍茶という名前で販売されていることもある東方美人茶。
ウンカと呼ばれる虫を製茶の加工プロセスの中で使い、芳醇で紅茶に近い風味を持つところが特徴です。
発酵度や焙煎度の比較
発酵度や焙煎度が高いお茶ほどしっかりした味を持ち、鉄観音、東方美人茶、紅茶には独特の味の強さがあります。
反対に発酵度合いが低い文山包種茶は烏龍茶であるもののかなり軽いテイストです。
凍頂烏龍茶は適度に発酵&焙煎させるので、やや香ばしい風味がします。
茶樹の品種
茶樹の品種に関わる知識も頭の片隅に入れておくと何かと役立ちます。
茶樹の品種には包種烏龍茶に適したもの、東方美人茶に適したものなど、様々なものがあります。
色々な品種がありますが、代表的な品種は以下の通り。
- 青心烏龍
- 金萱(台茶12號)
- 四季春
- 青心大冇
- 青心柑仔
- 鉄観音
- 佛手
- 翠玉(台茶13號)
それぞれの品種がどのお茶に適しているのかということをまとめたものがこちら。
青心烏龍
包種茶や烏龍茶に用いられることが多い品種。最高品種。
金萱
ミルクのようなまろやかなテイストと形容されることが多いお茶。
青心大冇
東方美人茶に適した品種。
青心柑仔
龍井や碧螺春などの緑茶に適した品種。
まとめ:選び方のポイント
- 高山烏龍茶を推奨
- 高山烏龍茶のなかでは、標高が高いものが美味しい(大禹嶺や梨山など)
- 適度なロースト感がある烏龍茶が好きな場合は凍頂が○
- 緑茶に近い軽いテイストの烏龍茶であれば包種茶
…こんな感じで選ぶ形がおすすめです。
以上、台湾茶の基本情報についての紹介でした!