ペナンのAir Itamの丘にそびえ立つ極楽寺(Kek Lok Si Temple)。
7層のパゴダや巨大な観音像をはじめとする壮大な寺院群は、東南アジア最大級の大きさを誇ります。
この記事ではペナンの極楽寺の概要・見所・行き方など、極楽寺観光を楽しむポイントをまとめて紹介します。
ペナンの極楽寺(Kek Lok Si Temple・ケックロックシー)
19世紀後半に建立された極楽寺(Kek Lok Si Temple)。
Kek Lok Siの発音について
Kek Lok Siをそのまま読むと、ケックロックシーになりますが、Kekの語尾のkはほとんど発音せず、ケーロックシーという音の方が地元の人たちが使う本来の音に近くなります。
開祖の妙蓮法師
極楽寺は、中国出身の僧侶、妙蓮法師(Venerable Beow Lean)によって建立された仏教寺院になります。
中国・福州にある亀山法堂の修繕費用の寄附を募って、1885年に中国からペナンに渡った妙蓮法師。
やがてジョージタウンのJalan Masjid Kapitan Keling(Pitt Street)にある観音亭の住職になります。
ペナンの人々の献身的な宗教心に心を打たれた妙蓮法師(Venerable Beow Lean)は、ペナンに僧院を建立することを決心します。
Air Itamの丘に建立された理由
僧院を建立するにあたり、適した場所を探していた妙蓮法師。
海に面した広々とした丘をAir Itamに見つけると、風水的な吉方位と判断、ここに極楽寺(Kek Lok Si Temple)を建立することにしました。
客家系の実業家や富豪たちからの寄附
極楽寺(Kek Lok Si Temple)は、ペナンで力を持っていた客家(ハッカ)系の実業家や富豪たちからの多大な寄附により建立されました。
寄附者の中にはブルーマンションを建立した実業家&政治家の張弼士(Cheong Fatt Tze)やプラナカンマンションを建立した鄭景貴(Chung Keng Quee)などがいます。
建築フェーズ
複数のホールで構成されている極楽寺(Kek Lok Si Temple)。
1891年の建立当初から現在の姿をしていたわけではなく、いくつかの建築フェーズがあります。
1891年にHall of Bodhisattvas、1895年にThe Hall of Devas、1896年にHall of Devawira、1899年にTower of Sacred Booksが完成し、これが第1フェーズにあたります。
第1フェーズが完了した1904年には、妙蓮法師(Venerable Beow Lean)が清の光緒帝に招かれ数々の仏典を与えられています。
また、西太后から与えられた手書きの遺物を含め、これらのものは現在も極楽寺(Kek Lok Si Temple)内に保管されています。
妙蓮法師(Venerable Beow Lean)から役職を引き継いだVernerable Poon Teongは極楽寺(Kek Lok Si Temple)のアイコンとも言える7層のパゴダを建立(1915〜1930年)しています。
巨大な観音像が建立されたのは2002年になります。
見所はパゴダと巨大観音像
数多くの参拝スポットがありますが、見所はパゴダと巨大観音像。
中国・タイ・ビルマ様式がミックスしたパゴダ
極楽寺(Kek Lok Si Temple)にある7層のパゴダ。
30mもの高さがあるパゴダには上・中・下の層ごとに異なる建築様式が採用されています。
八角形状をした下層は中国式、中間層はタイ式、上層はビルマ式になっています。
中には階段があり、最上階まで登っていくことが可能です。
1階にある入口。
1階にある仏陀像。
1階の奥にある階段。
さらに上の階にも仏陀像があります。
同じように階段があり、最上階まで繋がっています。
上まで登るのは見た目以上に大変です…。
一番上の階から見える観音像。
絶景ですが、足がガクガクする高さがあります。
巨大な観音像
パゴダと並ぶ極楽寺(Kek Lok Si Temple)の見所である巨大観音像。
観音像まで直接アクセスできるリフト(Inclined Lift)があります。
30メートル以上の高さがある観音像は迫力満点です。
春節のライトアップは壮観
極楽寺は、春節の時期に実施されるライトアップが有名です。
神秘的な世界に一変します。
春節の時期は地元の人が参拝に訪れることもあり、非常に混み合いますが、非常に美しい極楽寺の姿を見ることができます。
参拝&開運グッズ
お線香や蝋燭などがあるほか、様々な参拝&開運グッズがあります。
Wishing Ribbon。
キャリアや学業の成功、世界平和など、祈願したい目的に応じて好きなリボンを選ぶことができます。
Wishing Ribbonを利用する際は寄附としてRM1をお賽銭箱に入れたのち、近くにある「リボンの木」にリボンを吊るします。
春節の時期には招財アイテムの金元寶(金元宝)が登場します。
そのままの状態の金元寶のほか、紅包に入った金元寶もあります。
提示されている寄附額を確認の上、お金を支払ってから好きな金元寶をいただくことができます。
入場料&開放時間(営業時間)について
極楽寺(Kek Lok Si Temple)の入場料自体は無料です。
しかしながら、内部にある特定のエリアやリフトは有料になっています。
観音像に繋がるリフト
リフトの料金は往復RM6、片道RM3。
子供料金(7歳〜12歳)は往復RM3、片道RM1.5になります。
こちらが料金表。
(*料金は2020年時点の情報に基づきます。)
パゴダエリアの料金
パゴダエリアへの入場にはRM2が必要です。
開放時間(営業時間)
通常の開放時間は8:30〜17:30になります。
極楽寺(Kek Lok Si Temple)への行き方
住所:Kek Lok Si Temple,11500 Ayer Itam, Penang
アクセス方法は、Grabなどの車で直行する方法のほかに、バス(Rapid Penang)という手段があります。
バス(Rapid Penang)を利用する場合
例えば、コムター周辺から極楽寺(Kek Lok Si Temple)にバスでアクセスする場合、201・204・502などのバスが利用可能です。
203も利用できますが、少し大回りのルートになり、他のバスよりも停車数が多くなります。
コムタエリアからバスに乗ったとして、全体の所要時間は1時間以上はみておくと良いです。(最寄りのバス停から極楽寺まで歩く時間を含んでいます)
最寄りの場所からどのバスに乗って極楽寺(Kek Lok Si Temple)にアクセスするのか調べたい時は、Google マップのルート検索機能を使うことをおすすめします。
車利用がおすすめ
バス利用の場合は停車駅の多さと最寄りのバス停からの歩きの時間があることから、ジョージタウン中心部からアクセスしようとすると、どうしても時間がかかってしまいます。
極楽寺(Kek Lok Si Temple)内でも階段を登ったり歩き回って観光することになるため、日中は体力を消耗します。
少しでも体力を温存して移動時間を減らしたい時は、車利用を強くおすすめします。
Grabなど車を使えば、ジョージタウン中心部からトータル30分程度でアクセスできます。(渋滞しているケースを除く)
また、駐車スペースもあるので、自分で車を運転して行く場合は極楽寺(Kek Lok Si Temple)の敷地内に停めることもできます。
まとめ
とにかく広いので、全てを見学しようとするとかなり大変ですが、壮大な寺院は迫力満点です。
また、見晴らしの良い高台にあるので、ペナンの景色を楽しみたい時にもおすすめの観光スポットです。
近くにあるペナンヒルも散策するには良い場所なので、ペナンヒル観光と合わせて訪問してみてください。
以上、極楽寺(Kek Lok Si Temple)についての紹介でした!