クアラルンプールのBangsar にあるKebun Kebun Bangsar。
高台の住宅街のなかにある隠れ家的なコミュニティベースのガーデンファームとして知られています。
コミュニティガーデンファームのKebun Kebun Bangsar
住宅街のなかに溶け込むKebun Kebun Bangsar。
マレー語のKebun Kebunを英語にするとGardens(ガーデンズ)。
マレーシア出身のランドスケープアーキテクトのNg Sek Sanさんが発案し手がけたものがKebun Kebun Bangsarで、コミュニティに根差したガーデン&ファームになります。
ファーム内では数多くの植物が栽培、また動物も飼育され、街のなかにいながら農業や自然に触れることができます。
また、Urban Agriculture(都市農業)として機能している場所でもあります。
Kebun Kebun Bangsarの正面入口。
入場料は無料です。
Kebun Kebun Bangsarは営利目的で運営されている場所ではなく、園内の手入れはボランティアの人が担っているため、入場料はかかりません。
ただし、人々の寄付で成り立っている場所という側面もあり、心づけとして寄付することができます。(入口近くに募金箱があります。)
園内に広がる緑の世界
入口のドアを開けてなかに進むと、そこにはグリーンの世界が広がっています。
どことなく、ジブリ感がある場所です。
ガーデンファーム内にはトンボ、蝶、蛾など、様々な昆虫がいます。
養蜂箱も設置され、花粉交配を担う蜂たちも飛んでいます。
園内にはピザやパンを焼くことができる石釜があったり….
キャンプ場のような場所があったり、また疲れた時に休憩できるベンチもあります。
Kebun Kebun Bangsarの入口だけ見ると、こじんまりしているように見えますが、敷地は広大で勾配もあり、園内でちょっとしたハイキング体験ができます。
上の方まで登ると、遠くに広がる高層ビルを眺めることができます。
一番上まで登ると、そこに裏の入口があります。
上からはKLタワーやペトロナスツインタワー、そして世界で2番目に高い建物になる予定の建設中のPNB118も見えます。
Kebun Kebun Bansarのかわいい動物たち
Kebun Kebun Bangsarのなかには様々な動物がいます。
例えば、七面鳥、鶏、ガチョウ、アヒル。
雄の孔雀(クジャク)もいて、タイミングによって羽を広げているところを見ることができます。
元々、つがいの孔雀であったものの、現在は雄だけになっています。
うさぎ。
数は少ないものの、園内にはリスもいます。
羊。
Kebun Kebun Bangsarでは動物用の餌を販売していて、動物に餌やりをすることも可能です。
牛もいます。
園内には池がいくつかあり、そこには魚がいます。
一部、餌付けをしてはいけない場所もあり、その場合は”NO animal feed in this pond.”など注意を促す看板があります。
Kebun Kebun Bangsarの野菜&ハーブ
無農薬の野菜やハーブが育てられているKebun Kebun Bangsar。
園内には近隣住民が生ゴミを捨てることができるゴミ箱があり、そのようにして集められたゴミは肥料として活用されています。
また、園内の牛の糞も農作物の肥料として使われています。
Kebun Kebun Bangsarで栽培&収穫された野菜は福祉団体通じ、孤児やホームレスの人々など恵まれない人に供給されています。
園内で育てられている野菜にはオクラ、ナス、ゴーヤなどがあります。
マレーシア料理に欠かせないハーブ類も豊富
Kebun Kebun Bangsarにはマレーシアの料理によく使われている素材が数多く栽培されています。
代表的な植物やハーブについていくつか紹介します。
バナナリーフ(バナナの葉)はお皿代わりにしたり、Nasi Lemakやクエなどの食べ物を包んだり色々な形で活用されています。
園内にはバナナの実がなっている木もあります。
レモングラス。
根の部分を料理の香りづけに使います。
Pandan(パンダン)。
料理の香りづけや色づけに使う葉です。
ターメリック(ウコン)。
根の部分はカレーなどにスパイスとして使います。
また、マレーシアではターメリックの葉を細かく刻んでNasi Ulam(ナシウラム)などの料理に使うこともあります。
ターメリックの葉は清涼感があり美味しいです。
Curry Leaves(カレーの葉)。
インド料理やカレーを作る時に欠かせない素材です。
Calamansi(カラマンシー)。
マレーシアをはじめ東南アジアで定番の柑橘類の1つで、レモンよりもよく使われている素材になります。
料理に添えられていたり、Teh O Ais Limau(テー オー アイス リマウ)などのドリンクに使われています。
Torch Ginger Flower(トーチ ジンジャー フラワー)。
ジンジャーフラワーはペナンのアッサムラクサなどに使われる素材です。
上記画像のジンジャーフラワーは蕾が白っぽい色をしていますが、だんだんとピンク色になり、開花します。
スーパーや市場では蕾の状態のジンジャーフラワーが販売されています。
Bird’s eye chili(バーズ アイ チリ)。
マレーシアでChili Padi(チリパディ)と呼ばれる小さな唐辛子です。
普通の唐辛子と比較して、もの凄く辛いところが特徴で、チリパディが使われたチリソースや食べ物を口にすると、すぐにわかるくらい存在感がある唐辛子です。
Butterfly Pea(バタフライピー)。
青色の色づけに使われる花で、マレーシアの料理とお菓子に使われています。
Simpoh Air。
黄色い花はブルネイの国花になります。
湿ったところに生えていることが多い植物で、テンペを作る時に包む葉として使われることもあります。
ロケーション
住所:Lorong Bukit Pantai, Bangsar, 59100 Kuala Lumpur, Wilayah Persekutuan Kuala Lumpur
Pantai Hospitalから車ですぐの場所にあります。
表側の入口前に駐車スペースがあるほか、裏側の入口近くにも駐車スペースがあります。
まとめ:癒しの場であり教育の場でもある
Kebun Kebun Bangsarは都市のなかにある癒しの場としてだけではなく、教育の場としても有意義に過ごすことができるスポットです。
特にローカルハーブ類が豊富にある場所なので、植物に興味がある人におすすめの場所です。
以上、Kebun Kebun Bangsarについての紹介でした!