マレーシアの生活に欠かせないTouch ’n Go eWallet。
この記事ではアプリの使い方やチャージ方法について紹介します。
タッチアンドゴーeWalletの基本機能
- QRコードを使った支払い
- 公共料金などの支払い
- チャージ
- お金の振り込み&受け取り
- RFIDによる高速料金の支払いやPayDirect
…などマルチな機能を持っています。
マレーシア人向けですが、タッチアンドゴーeWalletにはGO+というものがあり、GO+にお金を入れておくと利息がもらえるというサービスもあります。(ただし、外国人は利用できません)
なお、タッチアンドゴーeWalletとタッチアンドゴーカードは異なる機能が多く、買い物で支払いをする時はアプリのeWalletを使います。
タッチアンドゴーeWalletの使い方①【アカウント設定方法】
- アプリをダウンロード
- 電話番号を入力
- OTP(ワンタイムパスワード)がSMSで送信されるので、OPTをアプリに入力
- eWallet用の6桁のPINを設定
- セキュリティ用の質問と答えを設定
- 個人情報を入力
基本的にはこんな流れです。
eWallet用の6桁のPINは、買い物など取引時に使うことになるので忘れないようにしてください。
アカウントを作成したあと、Account Verificationをすると、より安全により多くの機能が使えるようになります。
Account Verificationには、パスポート(外国人の場合)の顔写真とセルフィーで自分の顔を撮影し、個人情報を入力する必要があります。
TNG側の人が内容を確認し、問題がなければ認証されます。
Touch ’n Go eWalletに電話番号が登録できない?
アプリをダウンロードしたものの、「登録できない!」という場合、まず電話番号を確認してみてください。
アプリのアカウント開設に使える電話番号
タッチアンドゴーeWalletのアプリ登録に使える電話番号は、
- マレーシアの電話番号
- シンガポールの電話番号
…に限定されています。(2024年6月現在)
eWalletはマレーシア人以外に外国人でも利用できますが、いずれかの電話番号がないと、OTP(ワンタイムパスワード)を受け取ることができず、アプリのアカウント設定が完了できません。
タッチアンドゴーeWalletの使い方②【買い物での支払い方法】
マレーシアでタッチアンドゴーeWalletを支払いに利用する際の使い方について紹介します。
買い物で支払いする時は、
- Scan(スキャン)
- Pay(ペイ)
…のどちらかの機能を使います。
基本的にPaypayや楽天ペイと同じなので、日本でeWalletを使っている人はそれほど戸惑うことはないと思います。
店にQRコードをスキャンしてもらう場合
コンビニやショッピングモールに入っているお店などで多い支払いパターンです。
店員さんが専用の機械(スキャン)を持っている場合、アプリの「Pay」をタップします。
決済用QRコードが提示されるので、これを店員さんに提示してスキャンしてもらいます。
スーパーのセルフレジやファーストフード店(マックやバーガーキングなど)のセルフキオスクを利用する場合は、所定の箇所にQRコードをかざせば支払いできます。
自分でQRコードをスキャンする場合
市場、露店、夜市(ナイトマーケット)、コピティアムで多い支払いパターンです。
まずは「Scan」をタップ。
QRコードやバーコードを読み取るためのカメラが機動します。
お店の前にタッチアンドゴーやDuitNowのQRコードがあるので、アプリのカメラでコードを読み取ります。
QRコードをスキャンしたら、支払い金額を手入力します。
支払い金額がわからない時はお店の人に聞いて入力し、金額に間違いがなければConfirmボタンをタップします。
最後に6桁のPINを入力して確認ボタンを押し(または生体認証)、支払い完了画面を店員さんに見せればOKです。
QRコードについて
昔はタッチアンドゴーeWallet、GrabPay、Boost、faveなど別々のQRコードが提示されていましたが、最近のトレンドとしてDuitNowのQRコードが提示されていることが多いです。この場合、DuitNowのコードをスキャンすればOKです。
Malaysia National QRと記載されているQRコードであれば、タッチアンドゴーeWalletで支払いできます。
一部例外として、お店のQRコードに特定の銀行名と口座番号が明記されていることがあり、この場合はタッチアンドゴーeWalletでお店のQRコードをスキャンし、入金先の口座番号を手入力して送金するケースもあります。(市場にある個人経営のお店で多いパターンです)
タッチアンドゴーeWalletの使い方③【公共交通機関で使う】
一部の公共交通機関でタッチアンドゴーeWalletによる支払いが可能になっています。
上記のような改札がある場合、「Scan Your QR Code Here」の部分にeWalletのQRコードをかざせば支払いできます。
現状は、クアラルンプールのKTMコミューターの一部の駅で対応していますが、LRTなど他の交通機関にも拡大予定になっています。
ちなみに、このタイプの最新改札機ではクレジットカードやデビットカードをタップして運賃の支払いも可能です。
タッチアンドゴーeWalletの使い方④【送金&振込方法】
タッチアンドゴーeWalletの便利な機能はTransfer。
お金の送金や受け取りが簡単にできます。
送金する時は、送りたい相手の名前や電話番号で検索します。
送金相手が表示されます。
Amountに送金金額を入力して、Confirm Transferのボタンをタップ。
すぐに送金が完了します。
最後に送金完了画面が表示されます。
Touch ’n Go eWalletは海外(日本)でも支払いに使える
タッチアンドゴーのeWalletには、Cross Border Payment(クロスボーダーペイメント)というサービスがあり、マレーシア以外の海外での支払いに使うことができます。
利用できる国とサービスプロバイダーの一覧がこちら。
- 中国:Alipay+
- シンガポール:Alipay+/NETS
- 日本:Alipay+
- 韓国:Alipay+
- インドネシア:QRIS
- タイ:Alipay+/PromptPay
- フィリピン:Alipay+
例えば、日本ではAlipay(アリペイ)の表示があるお店でタッチアンドゴーeWalletを使うことができます。
つまりマレーシア在住でタッチアンドゴーeWalletを使っている場合、日本に一時帰国した時にタッチアンドゴーも使えることになります。
日本人であれば、日本のクレジットカードや現金を持っていて、わざわざタッチアンドゴーeWalletを日本で使うことはあまりないと思いますが、マレーシアから中国に行ったり、近隣諸国のシンガポール、インドネシア、タイ、フィリピンなどに旅行する時に使える機能になります。
2024年4月から海外におけるタッチアンドゴーeWalletのQR決済には1%の手数料がかかるようになっています。
クロスボーダーペイメントの使い方
マレーシア以外の海外で利用する時も、タッチアンドゴーeWalletの使い方は基本的に同じで、「Scan」または 「Pay」をタップします。
- 「Pay」をタップ
- QRコードが表示された画面の下に「Swipe up to pay abroad via Alipay」があるので上にスワイプ
- Pay via Alipay+の画面に変わり、ここで「Select a country or region」で国や地域を選択
- 表示されるQRコードをお店に人にスキャンしてもらう
- 「Scan」をタップして、お店にあるQRコードをカメラで読み取る
- 金額を入力し、Agree and Payのボタンをタップ
- PINを入力
国や地域の切り替えは、アプリトップの国旗からもできるようになっています。
eWalletアプリのチャージ方法
タッチアンドゴーeWalletにチャージする時は、アプリのトップ画面にある「Reload」から行います。
なお、アプリにリンクしたNFCタッチアンドゴーカードにチャージする時は、チャージする場所が異なるので注意してください。
アプリ画面のトップにあるTNG Cardをタップします。
アプリにリンクしているタッチアンドゴーカードを選択の上、Reloadボタンを押して、チャージ手続きを進めます。
タッチアンドゴーeWalletにチャージするには、
- クレジットカードやデビットカードでチャージする方法
- 銀行口座から送金してチャージする方法
- チャージ専用のPINを購入してチャージする方法
…という3つの方法が基本になっています。
色々なパターンがあるので、いくつか例を紹介します。
クレジットカード/デビットカードによるチャージ
まず、チャージ画面の上部にある金額を入力してチャージする方法について紹介します。
例えばRM100のチャージを選択。
任意の金額をチャージしたい場合は、Otherのボタンをタップして金額を入力することもできます。
金額を選択したら、Reload eWalletをタップ。
デフォルト表示はCredit/Debit Cardのタブが選択されています。
上記スクリーンショットは既にクレジットカードを登録した状態になっていますが、新しいカードを登録する場合は、New Credit/Debit Cardをタップします。
カード番号・有効期限・CVVを入力していくと、カードでのチャージができます。
カード情報を保存したい場合は、Save Cardをオンにします。(次回以降の入力を省くことができます)
DuitNowによるチャージ
DuitNow Transferのタブをタップすると、DuitNow IDが表示されるので、このIDを使って簡単にチャージできます。
この時点でDuitNow IDをコピーしておきます。
マレーシアでお使いの銀行アプリを開き、送金手続きを開始。
ここではHongLeong Bankのアプリ(HongLeong Connect)を使って説明します。
Touch n Goにはじめて送金する場合はNew Transferを選択。
Account Numberを選択。
検索窓にTouch n GOと入力。
Touch n GOが表示されるので、選択します。
Account Numberに、はじめにコピーしたDuitNow IDをペーストし、Nextボタンをタップします。
タッチアンドーゴーeWalletにチャージしたい金額を入力します。
すぐに送金する場合は、Immidiate Transferを選択し、Nextボタンをタップ。
これでeWalletにチャージ完了です。
Reload PINでチャージ
チャージ専用PINであるReload PIN(リロードピン)を購入して、チャージすることもできます。
旅行者の人で、タッチアンドゴーeWalletにチャージしたい場合はこの方法が簡単です。
Reload PINは、
- セブンイレブン
- Watsons
- KK Mart
- Lotus’s
- Shell
- Petronas
…などで購入できます。
ほかにも色々な場所があり、販売場所リストはTouch ‘n Go公式サイトで確認できます。
リロードPINを購入したら、レシートに記載されているPINをアプリに入力し、Reload Nowのボタンを押せばチャージが完了します。
また、LazadaなどでもリロードPINが販売されているので、オンラインで購入して入力する方法もあります。
オートチャージ機能
「チャージを忘れて残高不足になった!」
…ということを避けたい場合は、自動的にチャージできるAuto-Reloadの機能が便利です。
- 残高がいくらになったらオートチャージするのか
- オートチャージする場合、いくらチャージするのか
…という細かい設定を自分で決めることができます。
あとはお使いのクレジットカードの詳細を入力すれば、オートチャージの機能が使えるようになります。
クレジットカードでチャージする際の注意事項
クレジットカードのチャージは手数料がかかる
2024年2月からクレジットカードでチャージすると、1%のチャージ手数料がかかるようにルールが変更されています。(昔は手数料0)
なお、デビットカードでチャージした場合は手数料はかかりません。
そのため、少しでもコストを抑えたい場合は、デビットカードを利用する方がおすすめです。
チャージに使えるクレジットカード
タッチアンドゴーeWallet公式サイトでは、マレーシアまたはシンガポールの銀行により発行されたクレジットカード/デビットカードが利用できると記載されています。
また、利用できるカードブランドは、VISA、MasterCard、アメックスになります。
- Wiseアカウント(アプリ)
- Wiseデビットカード
…を利用することで、タッチアンドゴーeWalletにチャージできます。
まとめ
マレーシアで生活する人には欠かせないタッチアンドゴーeWallet。
在住者にはおすすめですが、マレーシアを短期で訪れる旅行者にはあると便利ではあるものの、絶対に必要なものでもない…というものになります。
そのため、ケースバイケースで利用するか検討してみてください。
旅行者の人でGrabを使う予定がある場合は、GrabPayをキャッシュレスの支払いに使う形もおすすめです。
個人的には旅行者はWise口座とWiseカード利用の方が利便性が高いと感じています。
以上、マレーシアのタッチアンドゴーeWalletアプリの使い方についての紹介でした!