マレーシアのDuitNowとは?送金&受領やQRコードでの買い物に便利なサービス

マレーシアのDuitNowとは?機能&特徴とQRコード決済方法

マレーシアで広く普及しているDuitNow

買い物する時にDuitNowのQRコードを目にして、

「DuitNowって何?」
「DuitNowのQRコードは誰が使えるの?」

…と疑問に思うことがあるかもしれません。

この記事では、マレーシアのDuitNowのサービス内容や特徴について紹介します。

ABOUT US
エル
海外在住歴10年以上。 留学、海外インターンシップ、海外勤務で欧米やアジアなど数カ国に在住。 台湾在住を経て、現在はマレーシアでの生活をメインにしています。

マレーシアのDuitNowとは?

DuitNowの機能と仕組み

マレーシアのPayNet(Payments Network Malaysia)が運営するDuitNow

DuitNowはIDで簡単に送金や受領ができるマレーシアの決済システムになります。

DuitNowの発音

DuitNowはドゥイッ ナウと発音し、Duitの最後のtの音は微かに発音するだけです。

tをしっかり発音してドゥイットナウと言うと、英語のdo it nowに聞こえてしまうので、duitはドゥイッと発音することを忘れないようにしておくと不要な誤解を避けることができます。

Duit(ドゥイッ)にはどんな意味がある?

Duit(ドゥイッ)はマレー語インドネシア語お金を意味します。

ちなみに、マレーシアで使われている福建語(閩南語)でお金はLui(ルイ)

福建語で、

  • いくら?→Kui Lui(クイ ルイ)?
  • お金がない→Boh Lui(ボー ルイ)

…のような形でルイという言葉が使われていているほか、マレーシアで使われている広東語でもお金のことをLuiと言ったり、Loiロイ)と発音することがあり、これらはマレー語のDuitがベースになっていると言われています。

Duit(ドゥイッ)の元々の語源を巡ると、たどり着くのはオランダ語

17世紀頃のオランダで使われていた銅貨がDuitと呼ばれていて、マレーシアやインドネシアでDuitが使われているのはオランダ東インド会社(VOC)によるアジア貿易やオランダによる植民地時代の名残になります。

マレーシアの福建語&広東語で使われているLiu(ルイ)は、中国福建省や台湾の閩南語(福建語&台湾語)、中国広東省や香港の広東語では使われていないマレーシアならではの歴史的背景が反映された表現というユニークな側面を持ちます。

IDで簡単に送金できるDuitNow Transfer

DuitNow Transferは、

  • DuitNowのIDで送金できる
  • IDが電話番号、ICナンバー(マレーシア人の場合)、パスポート番号(外国人の場合)などに紐付けできる
  • 銀行口座だけではなく、eWalletにも送金できる
  • すぐに送金&受領できる(日付を決めた振込指定も可)
  • RM5,000までの取引は手数料無料

…という利点があり、例えば送金したい相手の銀行口座番号がわからなくても、DuitNow IDやIDに紐付けした電話番号などで簡単に振込が可能です。

一般的にRM5,000までは手数料無料で、RM5,000以上の取引には50セントの手数料がかかります。(ただ銀行によって手数料ゼロに設定していたり、ビジネスアカウント向けに特別な設定をしていることがあります)

相手に送金する時は自分のIDなしでもできる

送金や振込をするだけであれば、自分がDuitNow IDを持っていなくても、相手のDuitNow IDがわかれば手続きができます

お金を受け取る時はIDが必要

相手からお金を受け取る時は、自分自身のDuitNow IDが必要で、登録する必要があります。

DuitNow IDはお使いのマレーシアの銀行アプリから登録可能です。

DuitNow Transferが利用できる銀行やeWallet

  • AEON Bank
  • AFFIN Bank
  • AGRO Bank
  • Alliance Bank
  • AmBank
  • Bank Islam
  • Bank of China
  • CIMB Bank
  • Maybank
  • HongLeong Bank
  • Standard Chartered
  • HSBC
  • ICBC
  • MUFG
  • OCBC
  • Pubic Bank
  • RHB
  • SMBC
  • Touch n Go eWallet
  • ShopeePay
  • bigpay
  • Boost

…など、マレーシアにあるインターネットバンクやモバイルバンクに対応した銀行のほか、マレーシアで利用可能なeWalletで広く利用できます。

一覧はDuitNow公式サイトで確認できます。

DuitNow IDの登録方法

HongLeong Bankのアプリ

DuitNow IDの登録は銀行開設していれば簡単に手続きできます。

まず、マレーシアでお使いの銀行口座のモバイルアプリを開きます。

ここではHongLeong Bankのアプリを使って説明します。

まずは、Account Settings & Limitsをタップ。

HongLeong BankアプリのDuitNow ID登録場所

Manage DuitNow IDを選択。

HongLeong Bankのアプリで表示される登録した携帯番号とパスポート番号

銀行に登録した携帯番号やパスポート番号が表示されるので、DuitNow IDに紐付けたいものを選択し、Registerをタップ。

HongLeong BankアプリでDuitNow IDを登録しているところ

内容に間違いがなければ、Nextボタンを押します。

タップするとTerms & Conditionsへの同意が求められるので、Agreeを押します。

HongLeong BankアプリでDuitNow IDを登録し保存しているところ

Save Changesをタップ。

HongLeong BankアプリでDuitNow IDを登録を認証しているところ

Authoriseをタップ。

HongLeong BankアプリでDuitNow IDを登録が完了したところ

これでDuitNow IDの登録が完了です。

DuitNow QRコードとは?

マレーシアで買い物する時に便利なQRコードによる支払い。

そんな時によく使われているものがDuitNowのQRコード

DuitNowのQRコード

こちらがDuitNowのQRコード。

ピンク色のQRコードが目印です。

Malaysia National QR(マレーシアナショナルQR)と記載されているように、DuitNowに参画している銀行やeWalletの支払いが1つのQRコードで可能となります。

利用する人みんなに便利なQRコード

店側のメリット
  • 銀行やeWallet別に異なるQRコードを準備する必要がない
  • 統一した1つのQRコードで運用できる
客側のメリット
  • 1つのQRコードをスキャンするだけ決済できる

お客さんの立場で言えば、タッチアンドゴーeWalletで支払いたい時はタッチアンドゴーのアプリで読み取る、オンラインバンキングで支払いたい時は銀行のアプリで読み取る…という使い方ができます。

Hongleong BankのアプリにあるQR Payのアイコン

銀行のアプリを使う時は簡単です。

上記はHongLeong Bankのアプリで、QR PayのアイコンをタップしてQRコードをスキャンして支払いを進めます。

MaybankのアプリにあるScanのアイコン

こちらはMaybankのアプリ。

Scanのアイコンをタップして決済手続きを進めます。

クロスボーダーQR支払いにも対応

マレーシアでDuitNowを利用している場合、

  • インドネシア
  • シンガポール
  • タイ
  • 中国

…でもQRコードによる支払いが可能です。

  • インドネシア→QRIS
  • シンガポール→NETS
  • タイ→PromptPay
  • 中国→Alipay

…のQRコードをスキャンすることで支払いができます。(両替レートは各銀行やeWalletに基づきます)

逆にインドネシア、シンガポール、タイ、中国からマレーシアを訪問する旅客も、DuitNowのQRコードで決済が可能となっています。

旅行者もDuitNowのQRコードが決済できる?

マレーシアでの買い物に便利なDuitNowのQRコード決済

マレーシアを訪れる旅行者は、

「旅行者でもDuitNowのQRコード決済できるの?」

…と疑問に感じることがあると思います。

MY TouristPay Appが使える

マレーシア滞在が短期の一般旅行者はMY TouristPayのアプリ利用がおすすめです。

マレーシア以外で発行されたクレジットカードやデビットカードで登録でき、マレーシアでDuitNow QRコードによる決済が可能です。

例えば、日本で発行したクレジットカード/デビットカードをアプリに登録すれば、マレーシアでQRコード支払いができることになります。

アプリ詳細はこちら

マレーシアの旅行者もQRコード決済できるMY Touristpay Appの登録方法と使い方

タッチアンドーゴーeWalletも使える

旅行者向きではないものの、物理的には旅行者もタッチアンドゴーeWalletが使えます。

*アプリの登録にはマレーシアまたはシンガポールの電話番号が必要になります。

短期のマレーシア旅行ではMY TouristPay Appの方が手軽なので、マレーシアに長めに滞在する場合にタッチアンドゴーeWalletの利用を検討する形がおすすめです。

使い方はこちら

タッチアンドゴーeWalletの使い方

まとめ

マレーシア在住者に便利なDuitNow。

旅行者の場合、MY TouristPay Appの利用は「現金がない!」という時に便利ですが、カードが使えるケースにおいては、QRコード決済にこだわらず、ほかの支払い方法を選択しても良いと思います。

例えば、カードが使える場所であれば、お手持ちのクレジットカードを使ったり、Wiseデビットカードタッチ決済する形もおすすめです。

Wiseアカウントで、レートが良い時に資金をチャージしてリンギットをアカウントに所持、マレーシア現地でWiseデビットカードを使うと、リンギットのまま決済が可能です。

また、マレーシアのATMから現金を引き出す使い方(規定内であれば手数料無料)もできます。

ATM操作方法はこちら

Wiseデビットカードを使い海外(マレーシア)のATMで手数料無料で現金を引き出す方法

そのため、ケースバイケースで、使い分けをしてみてください。

以上、マレーシアのDuitNowについての紹介でした!

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